ISSN 2189-1621

 

現在地

DHM 026 【前編】

2011-08-27創刊

人文情報学月報
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄Digital Humanities Monthly

             2013-09-22発行 No.026 第26号【前編】 384部発行

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 ◇ 目次 ◇
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【前編】
◇《巻頭言》「GIS研究とデジタル・ヒューマニティーズの交叉点」
 (瀬戸寿一:東京大学空間情報科学研究センター)

◇《連載》「Digital Humanities/Digital Historyの動向
      ~2013年8月中旬から9月中旬まで~」
 (菊池信彦:国立国会図書館関西館)

【後編】
◇人文情報学イベントカレンダー

◇イベントレポート(1)
白眉センター&CAPE共催セミナー「文化系統学・文化進化研究の現在」
 (川名雄一郎:京都大学白眉センター)

◇イベントレポート(2)
CIPA 2013:文化遺産のドキュメンテーションに関する第24回国際会議
 (近藤康久:東京工業大学大学院情報理工学研究科)

◇編集後記

◇奥付

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【人文情報学/Digital Humanitiesに関する様々な話題をお届けします。】
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◇《巻頭言》「GIS研究とデジタル・ヒューマニティーズの交叉点」
 (瀬戸寿一:東京大学空間情報科学研究センター)

 デジタル・ヒューマニティーズが、日本の幾つかの大学においてカリキュラムと
して、具体的に登場し始めて早5年以上が経過した。これと並行するように、近年多
くのデジタル・ヒューマニティーズに関する学会セッションやワークショップが企
画されつつあり、諸分野からのアプローチや分野間の連携などを見ることも出来る。

 デジタル・ヒューマニティーズと筆者の研究関心であるGIS(地理情報システム)
研究は、歴史的資料の空間分析を志向する「Historical GIS(歴史GIS)」を中心に
多くの接点を持っている。特に、2008年に開催された「Historical GIS 2008」や、
社会科学史に関する国際学会である「The Social Science History Association」
でのコミッション活動を契機に、人文学分野の研究者との連携やワークショップが
頻繁に開催されている。また、日本においても研究事例を多数収録した「歴史GIS
の地平」(HGIS研究協議会編、勉誠出版、2012年)の刊行や、2012年からは「アジ
ア歴史地理情報学会(ANGIS)」の開催など、デジタル・ヒューマニティーズにおけ
るGISの活用や有用性が近年認識されつつあるといえよう。

 このような流れを見ていると、GIS研究の隆盛を契機に、1990年代を通じて地理学
において議論された「GIS論争」[1]が想起される。GIS論争では多くの英語圏の論
者が指摘するように、(感情的な応酬こそあったものの)地理学におけるGISの位置
づけやその学問的意味、さらには政治的文脈をめぐり、多くの議論が起こった。そし
て、GIS and Societyと称されるGISの社会的役割やその批判的分析を通じた研究へ
と展開した。他方では、GISをシステム的・技術的側面から、学問的体系に昇華するた
めに地理空間情報科学の制度化が提起され、現在もその途上ながらグローバルに展開
されている。興味深い点として、近年は日本でも、GISを専門とする学術的な場での
議論に加えて、GISをめぐる議論が活発化しつつある。その一端にTwitterが挙げら
れ[2]、ここでの議論を基に研究会や学会内でのセッションも実施されるようにな
った。

 他方、社会の側から概観するとICTさらにはスマートフォンをはじめとする携帯型
デバイスの普及に伴い、デジタル化された人文学に関わるコンテンツ(資源)は我
々の日常生活に深く浸透している。先行事例としては、ロンドン博物館における古写
真コレクションを現代の地図と重ね合わせたStreetmuseum[3]のような取り組みや、
近年ではオープンデータの潮流を受けて人文学で対象とされてきた研究資源が様々
な機関から開放され[4]、比較的自由に活用可能になりつつある。オープンデータ
の文脈では、自治体をはじめ地方史研究で扱われてきたような地域の歴史資料の重
要性が再認識されている。このような潮流は、単一的に理解され利用されてきた資
料を広く開放し多様な人々の目に触れさせるだけでなく、時間・空間など複数の軸
を通して再解釈する取り組みとして捉えられよう。

 デジタル・ヒューマニティーズの一つの到達点は、人文学にデジタル技術を導入
することで既存のアプローチをどのように乗り越えられるか?であると筆者は考え
ている。これは、先述した歴史GISや、地理空間情報科学にも共通の問題意識であ
る。他方、近年では国家的政策の一環として多くの人文学的資源がデジタル化され
さらには開放されることで、思いもよらない活用展開が図られつつある。このよう
に考えると、デジタル・ヒューマニティーズもその学問的意義の探求と共に、デジ
タル人文資料の社会おける波及効果や課題をめぐる議論が、今後本格的に起こるこ
とを期待したい。

[1]GIS論争について邦訳されている論文は、『空間・社会・地理思想』第7号で
特集されており、閲覧可能である。
http://www.lit.osaka-cu.ac.jp/geo/ja/pub.html

[2]近年、GISを巡ってTwitter上で議論されたまとめとして例えば次の記事があ
る。「GISが扱うのは『知』か『情報』か( http://togetter.com/li/77588 )」、
「学問分野としてのGISとはなにか?( http://togetter.com/li/181093 )」。

[3] http://www.museumoflondon.org.uk/Resources/app/you-are-here-app/home.html

[4]例えば、ゲッティ財団のOpen Content Programでは、4600枚の高解像度画像
がパブリック・ドメインで活用可能である。
http://www.getty.edu/about/opencontent.html

執筆者プロフィール
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瀬戸寿一(せと・としかず) 東京大学空間情報科学研究センター特任助教。博士
(文学)/次世代社会基盤情報 寄付研究部門で、GISの社会的役割に関する研究に
従事。近著に「視覚資料とGIS―古写真とGISによる地域の記憶のアーカイブ」(『
京都の歴史GIS』矢野桂司・中谷友樹・河角龍典・田中覚編、ナカニシヤ出版、
2011、pp.169-189)などがある。

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◇《連載》「Digital Humanities/Digital Historyの動向
      ~2013年8月中旬から9月中旬まで~」
 (菊池信彦:国立国会図書館関西館)

 前号に引き続き、2013年8月中旬から9月中旬までのDigital Humanities/Digital
Historyに関する動向をまとめた。

○新聞・ブログ記事
 8月19日、米国歴史学協会が歴史研究者の利用しているハッシュタグを調査・まと
めて紹介する記事を掲載している。既に2012年2月にも同様の記事を公開し、そこで
は25個がまとめられていたが、今回は60個を超すという。Digital History関連では
#DHist等がある。
http://blog.historians.org/2013/08/history-hashtags-exploring-a-visual-n...

 8月23日、ブログEarly Modern NotesがDigital Historyの研究者のブログ23件を
まとめた記事を公開している。
http://earlymodernnotes.wordpress.com/2013/08/23/digital-history-blogs/
 DH入門者向け記事関連では、8月29日にUCLAのMiriam Posnerが、DHで使えるツー
ルやプロジェクトをまとめた記事を掲載している。筆者のブログ(次のリンク一番
下)でも他の研究者の類似の記事をいくつかまとめたので参考にしてほしい。
http://miriamposner.com/blog/?p=1571
http://wp.me/p3M99u-6Q

 8月29日、Richard Stockton CollegeのAdeline Kohがブログに“The Journal of
Digital Humanities: Post-Publication Review or the Worst of Peer Review?”
と題した記事を掲載したことから、この内容をめぐってJournal of Digital
Humanities(JDH)の査読体制について議論が行われた。9月4日のDigital
Humanities Nowに関連記事のまとめが掲載されている。また同日の9月4日にJDHは査
読の在り方を見直すとも発表している。
http://www.adelinekoh.org/blog/2013/08/29/journalofdigitalhumanitie/
http://digitalhumanitiesnow.org/2013/09/editors-choice-reviewing-jdh-rou...

 9月6日、博士課程の日常を描いたウェブマンガPhD Comicsで、“Big Data meets
Old History”という動画が公開された。キングス・カレッジ・ロンドンの博士課程
院生Adam Crymbleの研究内容を2分間で紹介したもの。
http://www.phdcomics.com/comics.php?f=1628
http://adamcrymble.blogspot.jp/2013/09/digital-humanities-comic-big-data...

 9月11日、歴史研究者向けにブログの活用法を指南するプロジェクトBlogging for
Historiansが“Guide to Blogging - First Section Now Up”という記事を掲載し
ている。ブログとは何かから始まり、ブログの具体的なセッティングについて解説
する全7回のシリーズ記事となるもので、まずは初回の“Uses of blogs for
historians”のみ公開されている。
http://bloggingforhistorians.wordpress.com/2013/09/11/guide-to-blogging-...

 HASTACのDigital History Groupが、10月1日から隔週でDigital Historyの研究書
の書評ブログ記事をシリーズ(計6回)掲載すると発表している。初回は、Daniel
CohenとRoy Rosenzweigによる“Digital History: a Guide to Gathering,
Preserving, and Presenting the Past on the Web”。
http://www.hastac.org/blogs/bendavidweber/2013/09/08/hastac-digital-hist...

○イベント・出来事
 今年6月から8月にかけて開催された、古代史に特化したDigital History研修であ
るDigital Classicist Londonのビデオキャストが公開された。MP3の音声ファイル
やアブストラクト、配布資料等も利用できる。
http://www.stoa.org/archives/1806
http://www.digitalclassicist.org/wip/wip2013.html

 8月22日、バージニア大学図書館でScholars' Labを率いるBethany Nowviskieが
Council on Library and Information ResourcesのDistinguished Presidential
Fellowに就任した。NowviskieはAssociation for Computers and the Humanitiesの
会長、Alliance of Digital Humanities Organizations(ADHO)の運営委員メンバー
を務めている人物。
http://www.clir.org/about/news/pressrelease/nowviskie

 8月29日に、ADHOは、2014年のAntonio Zampolli Prizeにヴィクトリア大学の
Dr. Raymond Siemens に、そしてDH2013の若手研究者最優秀論文としてPaul
Fortier prizeをバージニア大学のCourtney EvansとBen Jasnowの両名に贈ると発表
した。
http://adho.org/announcements/2013/adho-announces-winners-fortier-and-za...

 8月31日、来年7月8日から12日までスイスのローザンヌで開催されるDH2014の発表
論文の募集が始まった。日本語の案内も公開されている。
http://dh2014.org/call-for-paper/call-for-proposals-japanese/
http://www.jadh.org/node/33

 9月3日、ドイツのブランシュヴァイクにあるゲオルグ・エッカート国際教科書研
究所において、ドイツ歴史学協会内に設置されたDigital Historyワーキンググルー
プの初会合が開催された。
http://hatn.hypotheses.org/113
http://www.historikerverband.de/arbeitsgruppen/ag-digitale-gw.html

 9月9日、NeDiMAH(Network for Digital Methods in the Arts and Humanities)
にハンガリーが参加すると発表されている。
http://drupal.p164224.webspaceconfig.de/news/hungary-joins-nedimah

 9月13日、Yahoo! JAPANと筑波大(図書館情報メディア系森嶋厚行教授)がクラウ
ドソーシングの共同プロジェクトを開始すると発表した。期間は5年間。「ユーザー
がタスクの処理に要した時間」や「ユーザーの属性」などクラウドソーシング事業
で得られる情報を筑波大学に提供し、両機関の研究チームの成果を踏まえてサービ
ス改善に活かそうというもの。
http://blogs.yahoo.co.jp/yj_pr_blog/24823176.html

○プロジェクト・ツール・リソース
 8月19日、Googleは、Google Cultural Instituteのプロジェクトの歴史アーカイ
ブにおいて、広島平和記念資料館と長崎原爆資料館の両館が所蔵する原爆関係史料
を公開したと発表した。この歴史アーカイブに日本の歴史的資料が登場するのはこ
れが初めてとのこと。
http://googlejapan.blogspot.jp/2013/08/google_19.html
http://current.ndl.go.jp/e1477

 8月19日、人文学知をもとに多様なジャンルの情報を発信するウェブマガジン
“THE NEW CLASSIC”が創刊された。初日には、「今、発展しつつあるデジタル人文
学とは?」としてDigital Humanitiesを紹介する記事が掲載されている。
http://atokore.com/newclassic/
http://atokore.com/newclassic/?p=11

 8月19日に、イギリス国立公文書館と国立鉄道博物館が、鉄道の歴史資料を提供す
る“All change!”を公開した。
http://www.nationalarchives.gov.uk/railways/
http://www.nationalarchives.gov.uk/news/868.htm

 8月20日、バージニア大学の広報サイトUVA Todayで“Racial Dot Map”のリリー
スが紹介されている。この地図サイトは、同大学の人口統計学者Dustin Cableが作
成したもので、米国の2010年のセンサスデータを用いて、1ドット1人を人種別に色
を変えて表示させたもの。米国のどの地域にどの人種が多いのかが一目で分かるよ
うになっている。全コードはGitHubで公開しているという。
http://demographics.coopercenter.org/DotMap/index.html
http://news.virginia.edu/content/dynamic-map-created-uva-researchers-dra...

 8月21日に、ノースカロライナ大学のDigital Innovation LabがWordpressプラグ
イン“DH Press”を公開した。歴史研究者向けに開発されたもので、インタラクティ
ブなウェブサイトの構築やバーチャルツアーの作成、データマッピング等を簡単に
行うことができる。
http://dhpress.org/
http://wunc.org/post/unc-develops-online-tool-mapping-history
http://current.ndl.go.jp/node/24222

 8月22日、英国地質調査所が化石の3Dデジタルモデルや画像のデータベース“GB3D
Type Fossiles”を公開した。
http://www.jisc.ac.uk/news/launching-the-worlds-first-3d-virtual-fossil-...
http://current.ndl.go.jp/node/24221
http://www.gizmodo.jp/2013/08/3d3d_5.html

 8月26日に、History@the.netのサイトが立ち上がっている。サイトはフンボルト
大学ベルリンの院生Jan Hecker-Stampehlによるもので、digital turnが歴史学知の
表現や流布にどのような影響を与えているのかをテーマとしたもの。氏の博士論文
の研究テーマとのことである。Digital Historyに関し、コンスタントに記事を掲載
している。
http://hatn.hypotheses.org/

 Richard Stockton CollegeのDHプロジェクトサイトが公開されている。前出の
Adeline Kohがディレクターを務めている。
https://dh.stockton.edu/

 8月26日、スタンフォード大のDHプロジェクト“Kindred Britain”が公開された。
イギリスの歴史上の有名人3万人のデータを使用し、血縁関係を可視化させたもの。
http://kindred.stanford.edu/
http://current.ndl.go.jp/node/24239

 8月29日、第一次世界大戦で戦死した英国の兵士23万人以上の遺言がデジタル化公
開された。この遺言の資料は、英国法務省のHer Majesty's Court and Tribunal
Serviceが所有しているもので、来年100周年を迎える第一次世界大戦に併せて公開さ
れたもの。資料は、名前・日付・連隊番号で検索可能。
https://probatesearch.service.gov.uk/
http://current.ndl.go.jp/node/24278

9月9日、ADHOの新たなSIG(Special Interest Group)としてGeoHumanitiesが発表
された。ADHOのSIGはGlobal Outlook::Digital Humanitiesに続いて2例目となる。
GeoHumanitiesは運営委員会の結成に向けメンバーを募集中とのこと。
http://adho.org/announcements/2013/announcing-geohumanities-special-inte...
http://geohumanities.org/

 9月10日Digital Humanitiesのニュースポータルサイト“DHThis”が公開された。
登録ユーザーによるニュースの投稿と、投稿されたニュースの「ニュース」として
の評価をクラウドソーシング化したものである。Digital Humanities Nowのような
既存サイトの多くが、編集者がネタを評価して掲載していたのに対し、その手続き
をオープンにしたのは革新的だといえる。
http://www.dhthis.org/
http://chronicle.com/blogs/profhacker/crowdsourcing-the-best-digital-hum...
http://current.ndl.go.jp/node/24391
http://wp.me/p3M99u-75

 9月10日、ハーバード大学の「2011年東日本大震災デジタルアーカイブ」が、トッ
プページを新調し、さらに機能やコンテンツを新たに追加したと発表した。
http://ja.scribd.com/doc/166708802/JDA-Announcement
http://current.ndl.go.jp/node/24340
 震災アーカイブ関連では、9月4日にGoogleが震災被災地のストリートビューを更
新したと発表している。
http://googlejapan.blogspot.jp/2013/09/tohokusv.html
http://current.ndl.go.jp/node/24316

○論文・学術雑誌・研究書
 8月15日付で、“The Emergence of the Digital Humanities”が刊行された。著
者はロヨラ大学の英語学教授で、テキスト研究・DHセンターの共同センター長の
Steven E. Jones。その本の序文が同著のTumblrサイトで公開されている。
http://www.routledge.com/books/details/9780415635523/
http://emergenceofdhbook.tumblr.com/post/59772273737/you-can-now-read-th...

 Lev Manovichの新刊“Software Takes Command”がオープンアクセスで公開され
ている。同著は7月に刊行されたもの。
http://digitalhumanitiesnow.org/2013/09/resource-open-access-edition-of-...

 ミシガン大学出版局Digital Culture Booksから、Digital Humanitiesの新シリー
ズ“Practices in the Digital Humanities”の刊行が予告されている。DHプロジェ
クトのベストプラクティスやモデル、ケーススタディを通じて、DHの実践を論じた
ものになるようだ。
http://www.digitalculture.org/books/book-series/practices-in-the-digital...

 “Literary & Linguistic Computing”2013年9月号(Volume 28, Issue 3)が刊
行された。2011年に開催されたInterFace2011の特集が組まれている。
http://llc.oxfordjournals.org/content/28/3?etoc
http://www.interface2011.org.uk/

 「e-Scienceとその周辺~現状とこれから~」を特集している『情報の科学と技術
』63巻9号が刊行された。この中に、永崎研宣氏による「人文学分野とサイバーイン
フラストラクチャ ~デジタル・ヒューマニティーズにおける現状と課題~」が掲
載されている。
http://www.infosta.or.jp/journal/newjmoku.html

 歴史研究(者)にとってのブログを論じた“Historyblogosphere: Das Buch ist
da.”がオープンアクセスで公開されている。これは今年4月に急逝した故Peter
Haber氏が関わっていた最後のプロジェクトとのこと。
http://weblog.hist.net/archives/6711
http://www.degruyter.com/viewbooktoc/product/227082

○レポート・報告書等
 8月27日、スミソニアン協会会長のWayne Cloughが、デジタル時代における博物館
や図書館をテーマとした電子書籍を刊行した。世界レベルの文化機関において行わ
れているデジタル技術の活用の取組みについて調査している。
http://www.si.edu/bestofbothworlds

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