ISSN 2189-1621

 

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DHM 064 【後編】

2011-08-27創刊                       ISSN 2189-1621

人文情報学月報
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄Digital Humanities Monthly

             2016-11-29発行 No.064 第64号【後編】 647部発行

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 ◇ 目次 ◇
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【前編】
◇《巻頭言》「資料来て我照らすか」
 (阿児雄之:東京工業大学博物館)

◇《連載》「Digital Japanese Studies寸見」第20回
「国文学研究資料館のデータベース利用規程改定で古典籍画像データが一挙に
オープンに」
 (岡田一祐:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)

【後編】

◇人文情報学イベントカレンダー

◇イベントレポート「第112回人文科学とコンピュータ研究会発表会」参加報告
 (永崎研宣:人文情報学研究所)

◇編集後記

◇奥付

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【人文情報学/Digital Humanitiesに関する様々な話題をお届けします。】
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◇人文情報学イベントカレンダー(□:新規掲載イベント)

【2016年12月】

□2016-12-01(Fri)~2016-12-03(Sun):
數位典藏與數位人文國際研討會 DADH2016
(於・台湾/National Taiwan University)
http://www.dadh.digital.ntu.edu.tw/en/

□2016-12-09(Fri)~2016-12-11(Sun):
人文科学とコンピュータシンポジウム じんもんこん2016
「人文学情報の継承と進化-ビッグデータとオープンデータの潮流の中で」
(於・東京都/国文学研究資料館 ほか)
http://jinmoncom.jp/sympo2016/

□2016-12-11(Sun):
漢字文献情報処理研究会 第19回大会
(於・東京都/東京大学 本郷キャンパス)
http://jaet.sakura.ne.jp/

【2017年2月】

□2017-02-04(Sat):
第113回人文科学とコンピュータ研究会発表会
(於・愛知県/愛知工業大学 本山キャンパス)
http://www.jinmoncom.jp/

□2017-02-18(Sat):
第22回公開シンポジウム「人文科学とデータベース」
(於・奈良県/奈良女子大学)
http://www.jinbun-db.com/news/4

【2017年3月】

■2017-03-10(Fri):
「東洋学へのコンピュータ利用」研究セミナー
(於・東京都/京都大学 人文科学研究所本館)
http://www.kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/seminars/oricom/

Digital Humanities Events カレンダー共同編集人
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小林雄一郎(東洋大学社会学部)
瀬戸寿一(東京大学空間情報科学研究センター)
佐藤 翔(同志社大学教育文化学科 助教)
永崎研宣(一般財団法人人文情報学研究所)

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◇イベントレポート「第112回人文科学とコンピュータ研究会発表会」参加報告
http://jinmoncom.jp/index.php?CH112
 (永崎研宣:人文情報学研究所)

 2016年10月29日、第112回人文科学とコンピュータ研究会発表会が、同志社大学室
町キャンパスにて開催された。4件の一般発表、企画セッションにおける5件の発表
に加えて、研究会のこれからを考えるワークショップが実施された。プログラムに
ついては公式サイトをご覧いただきたい( http://jinmoncom.jp/index.php?CH112
)。

 一般発表では、まず、筆者のブログ( http://digitalnagasaki.hatenablog.com/entry/2016/11/24/181652
)でも紹介した国文研データセットにおける『絵入源氏物語』の電子テクストの統
計解析サイトについての発表が行われた。ここでは、源氏物語のテクストの単語の
登場頻度や品詞の統計結果がグラフ表示されるようになっている。その詳細はブロ
グをご参照いただくとして、このようにして、オープンデータが専門家の手を介し
て加工され、よりわかりやすい形で視覚化されてWebに提示されるというこの試みは、
オープンデータやデジタルアーカイブの利活用を進めていく上での貴重な事例の一
つである。オープンデータやデジタルアーカイブの今後の成否の鍵は、このように
して何らかの専門家がそれぞれの強みを活かして公開コンテンツを利活用した良い
コンテンツを提供するという試みが様々に広がっていくことにかかっていると筆者
は考えており、その観点から、このような取組みを行った発表者の土山玄氏ととも
に、『絵入源氏物語』の電子テクストをオープンデータとして公開した国文学研究
資料館も大いに評価されるべきであると考えている。

 さて、次の発表も個人的には大変興味深いものであった。敦煌漢文文書に関して、
デジタル顕微鏡や蛍光X線元素分析装置を用いた紙や色彩顔料の分析結果を用いて中
国南北朝時代~唐代の写本を分類するというもので、従来説と対比するなかで、そ
れを裏付けた結果や覆す結果など、具体的な研究成果が報告され、今後の展開にも
期待が持てるものだった。

 今回は、筆者も「国デコImage Wall( http://lab.ndl.go.jp/dhii/kunidicoview/
)」についての発表を行い、IIIFの活用の仕方とCrowd4Uプロジェクト( http://crowd4u.org/ja/
)との協働プロジェクトの様子について報告した。

 その後、「国際会議サーベイセッション」として、若手5名から、それぞれに自ら
の関わる研究テーマの国際的な研究動向や会議の動向についての発表が行われた。
この研究会は多様な分野を含んでいるため、海外の国際会議としてはデジタル・ヒ
ューマニティーズ国際会議がよく対応するものの、それ以外にも、登壇者達が参加・
発表してきた様々な学会についての紹介が行われた。

 最後に、今回は、パネルディスカッション「じんもんこんの過去・現在・未来」
準備会の討論テーマを議論する企画セッションが行われた。KJ法を踏襲したワーク
ショップ形式で、参加者がグループに分かれて皆で和気藹々と様々なアイデアを出
し合い、最後はグループ毎の発表を行い、会の締めくくりとなった。

 この研究会は査読がなく、広く門戸を開いているので、今回も様々な研究発表が
あった。読者のみなさまにおかれても、こういった方面で取り組んでおられるなら、
ぜひご発表をご検討いただけたらと思っている。

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 配信の解除・送信先の変更は、
    http://www.mag2.com/m/0001316391.html
                        からどうぞ。

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◆編集後記(編集室:ふじたまさえ)
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 今月もご寄稿いただきありがとうございました。巻頭言で阿児さんが書かれてい
たことを読むと、「図書館」も同じように何をもって図書館の資料とみなすか、と
いうことも、随時見直していく必要があるな、ということを真剣に考えます。

 現に、CDやDVDを扱う図書館も多く、しかしその一方で電子書籍への対応は、諸所
の課題もあって難しい部分もあることから悩ましいように思います。

 これまで紙であったことがデジタルになることによりその質や内容に変化が出る
としたら、どんな違いが出るのかといったことに注目しても面白そうです。

 12月は、イベントレポートにもあった「じんもんこん2016」が開催されます。こ
ちらも個人的にも楽しみにしています。

次号もお楽しみに。

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います。
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人文情報学月報 [DHM064]【後編】 2016年11月29日(月刊)
【発行者】"人文情報学月報"編集室
【編集者】人文情報学研究所&ACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)
【 ISSN 】2189-1621
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