ISSN 2189-1621

 

現在地

DHM 039 【前編】

2011-08-27創刊

人文情報学月報
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄Digital Humanities Monthly

             2014-10-28発行 No.039 第39号【前編】 521部発行

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 ◇ 目次 ◇
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【前編】
◇《巻頭言》「『X'mas』か『Xmas』か」
 (安岡孝一:京都大学人文科学研究所附属東アジア人文情報学研究センター)

◇《連載》「Digital Humanities/Digital Historyの動向
      ~2014年9月中旬から10月中旬まで~」
 (菊池信彦:国立国会図書館関西館)

◇《特集》「デジタル学術資料の現況から」第7回
 「The digital Loeb Classical Libraryのご紹介(1)」
 (吉川斉:東京大学大学院人文社会系研究科 西洋古典学研究室)

【後編】
◇レポート「ハミルトン大学滞在記」
 (上阪彩香:同志社大学大学院文化情報学研究科)

◆発表・論文募集
 ◇Digital Humanities 2015

◇人文情報学イベントカレンダー

◇イベントレポート(1)
「Japanese Association for Digital Humanities Annual Conference 2014」
 (土井裕人:筑波大学人文社会系・宗教学)

◇イベントレポート(2)
「DH: GIScience2014」
 (瀬戸寿一:東京大学空間情報科学研究センター 特任助教)

◇イベントレポート(3)
「第40回英語コーパス学会@熊本学園大学」
 (木山直毅:大阪大学大学院 博士後期課程2年)

◇編集後記

◇奥付

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【人文情報学/Digital Humanitiesに関する様々な話題をお届けします。】
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◇《巻頭言》「『X'mas』か『Xmas』か」
 (安岡孝一:京都大学人文科学研究所附属東アジア人文情報学研究センター)

 クリスマスが近づくと、現れる話題の一つに「X'masと書くのは間違い」というも
のがある。まあ、excite辞書の「Xmas」の項
http://www.excite.co.jp/dictionary/english_japanese/?search=Xmas&match=b...
は、年がら年じゅう「X'masと書くのは間違い」と主張しているので、特にクリスマ
ス前に限った話でもないのだが、やはりクリスマスが近づくにつれて、気にする人
が増えるようだ。

 日本国内におけるこの話題は、私の調べた限り、宮田幸一が『英語教育』1954年3
月号「QUESTION-BOX」に書いた以下の回答(376頁Q.117)に遡る。

  X'masのような略字は、實は、私も昨年の暮に初めて新聞や街の廣告で見受けて
  不思議に思つていたところです。お尋ねに接して昨年9月に日本に來たアメリカ
  人に聞いてみたら、「いや、實は、私も日本に來て初めてこういう書き方を知
  りましたよ」といつていました。そしてことばを續けて、「ほんとに不思議な
  ことです。しかし、日本で見たり聞いたりする英語は不思議なことだらけです
  ので、別に氣にもとめていませんでした」といつていました。

 宮田は『英語教育』1959年1月号531~532頁でも同様に、「X'mas」という書き方
は日本人が始めた書き方ではないか、と回答した。宮田の回答にもとづいて読者た
ちは、「X'mas」和製英語説を広めるべく活動を強め、「X'mas」に対する言論弾圧
をおこなった。その先鋒が、『朝日新聞』1960年10月31日夕刊2頁に馬島太郎が書い
た「X'masは英語でない」である。

  クリスマスが近づくと、宣伝物や広告に、X'masという文字が目につくようにな
  る。ところが、英米の辞書にはXmasという単語は出ているがX'masは全然でてい
  ない。X'masは、日本人が作った和製英語なのだろう。英語学の先生のなかにも、
  X'masとXmasはどちらも正しい、と教えている人もあるが、英米にない単語を英
  語として教えるのはよくないと思う。とくに、大会社の広告担当の人の注意を
  喚起したい。

 その一方、和製英語説に対しては、福原麟太郎が「X'mas」という小論(『英語青
年』1960年12月号630頁)で疑義を呈しつつも、断言を避けている。

  XmasにapostropheをつけてX'masと綴ったのを見ることがあるが正しいであろう
  か。すくなくとも現行の辞書には見当らない、宮田幸一氏は、よく日本の広告
  などにあるところを見ると、日本でできた英語綴ではないかという感想を漏ら
  していられる。私も、X'masという綴もあるような気がしたが、なるほど辞書に
  は出ていない。それについて、ちょっと面白いと思ったのは先日到来した
  Shorter Oxford Dictionary (Third Edn Revised with Addenda,1956)に

   Xmas, earlier also X't―, Xst―. 1551. Common abbrev. in writing of
   Christmas; see X III. I. …

  とあることである。われわれの場合面白いのは、古風な綴としてあるX't--
  (つまりX'tmas)である。ここにapostropheが入っているのは、とにかくここ
  に略された部分ありというしるしに相違ない。

 西森義広と井上義昌は『英米故事伝説辞典』(冨山房、1963年10月)の「Xmas」
の項(702頁)で、これらの議論を紹介し、さらに『英米風物資料辞典』(開拓社、
1971年11月)の「Xmas」の項(860頁)で、以下のように結論づけた。

  Xmasは日本ではいつのころからかX'masと書くことが広く行われ、クリスマスの
  ころ街のポスターなどによく見られたが、近ごろでも時々見られる。このよう
  な形は英米の辞典ではみられないため、約10年ほど前に英語雑誌でいろいろ論
  議されたが、結局これはJapanese Englishであって、正しい英語でないという
  結論に達した。

 この「結論」により、少なくとも日本の英語教育においては、「X'mas」は和製英
語だ、というのが定説となったわけである。これより後の「X'mas」に関する言及は、
基本的に『英米風物資料辞典』の孫引きであり、定説はどんどん強化されていくこ
ととなった。20世紀の日本における「X'mas」は、和製英語として理解されていたの
である。一例として『朝日新聞』1998年12月11日朝刊28頁にも、大阪本社校閲部の
水野幸子による「X'mas」和製英語説を見ることができる。

  商店街にジングルベルが鳴り出した。ネオンや看板には「Xmas」「Xマス」の文
  字が躍る。ところで、このXは何なのでしょう。クリスマスは英語のChrist(キ
  リスト)のmas(祭り)の意味。英語雑学事典(研究社)をひいてみると、キリス
  トのギリシャ語つづりはΧΡΙΣΤΟΣ。この頭文字のΧがキリストの略語と
  して使われ、これにmasをつけてクリスマスを示す言葉となった。十二世紀ごろ
  の書物にすでに登場していた、という。Xとmasの間に「'」(アポストロフィー)
  が入っているのも見かけるが、これは日本人の考案らしい。

 しかし、人文情報学の発展は、この定説に風穴をあけることになる。19世紀以前
の英米文献のデジタル化にともなって、「X'mas」の用例が少しずつ発見されていっ
たからである。さらにGoogle BooksとHathiTrustの登場が、風穴を一気に押し広げ、
誰でもが「X'mas」の古い英米用例を検索できるようになった。「X'mas」和製英語
説は、いまや完全に葬り去られたと言えるだろう。

 さらには、チャールズ・ダーウィンの1828年12月21日付の手紙に「X'tmas」が発
見(The Correspondence of Charles Darwin, Vol.1, Cambridge University
Press, 1985, pp.70-71)され、福原の疑義は現実のものとなった。古用例の
「Xristmas」が省略されていく過程で、「X'tmas」や「X'mas」が現れたのではない
か、という説が現実味を帯びてきたのである。「Xristmas」の「t」が当時、黙字だ
ったのかどうかについて、さらなる議論は必要なものの、かなり面白い説なのは間
違いない。

 このような形での語源研究が、一気に進んだ現代においても、「X'masと書くのは
間違い」を信奉する方々は、いまだTwitterやWikipediaで健気に活動を続けている。
信仰の自由を妨げるものではないが、人文情報学の成果がそのような方々にまで及
ぶのは、いつの日なのだろう。人文情報学の益々の発展を願ってやまない。

執筆者プロフィール
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安岡孝一(やすおか・こういち)京都大学人文科学研究所附属東アジア人文情報学
研究センター准教授。京都大学博士(工学)。文字コード研究のかたわら、電信技
術や文字処理技術の歴史に興味を持ち、世界各地の図書館や博物館を渡り歩いて調
査を続けている。著書に『新しい常用漢字と人名用漢字』(三省堂)、『キーボー
ド配列QWERTYの謎』(NTT出版)、『文字符号の歴史―欧米と日本編―』(共立出版)
などがある。
http://slashdot.jp/~yasuoka/journal で、断続的に「日記」を更新中。

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《連載》「Digital Humanities/Digital Historyの動向
      ~2014年9月中旬から10月中旬まで~」
 (菊池信彦:国立国会図書館関西館)

 前号に引き続き、2014年8月中旬から9月中旬までのDigital Humanities/
Digital Historyに関する動向をまとめた。

●新聞・ブログ記事
9月18日に、Miriam Posnerの個人ブログで、Digital Frontiers 2014 での講演スク
リプト“Here and There: Creating DH Community”が公開された。
http://miriamposner.com/blog/here-and-there-creating-dh-community/
http://digital-frontiers.org/

9月29日、京都大学のリサーチアドミニストレータ(URA)の山本祐輔氏が、「人文
社会系分野における共同研究の頻度と規模」という記事を自身のブログで公開した。
記事は、「科研費プロジェクトに着目し。(原文ママ)各研究プロジェクトがどの
ようなメンバーで構成されているかを調べることで、共同研究の状況を分析してみ
ることにした。」とのこと。
http://hontolab.org/datablog/jinbun-shakai-project/

9月30日付のLibrary Journalに、人文系のオープンアクセスメガジャーナル“Open
Library of the Humanities”のプロジェクトを手掛けるMartin Eve氏のインタビュ
ー記事が掲載されている。記事にもあるが、Eve氏は今年11月に“Open Access and
the Humanities: Contexts, Controversies and the Future”を上梓予定とのこと。
http://lj.libraryjournal.com/2014/09/oa/martin-eve-building-the-open-lib...

●イベント・出来事
9月15日、全米人文科学基金(NEH)による恒例の会議NEH Digital Humanities
Project Directors Meetingが開催された。同会議は当該年にDHの助成を受けたプロ
グラムの研究代表者らによるショートプレゼンテーション等が行われ、今年の基調
講演ではFolger Shakespeare Library館長でシェイクスピア研究者のMichael
Witmoreが登壇した。
https://www.insidehighered.com/news/2014/09/16/new-neh-director-welcomes...
http://www.neh.gov/divisions/odh/grant-news/2014-neh-digital-humanities-...

9月22日、フランス語圏のDHコミュニティHumanisticaへのオンライン登録が可能と
なった。
http://www.humanisti.ca/rejoignez-la-communaute-des-humanites-numeriques...

9月27日にリクルートにおいて、第2回OpenGLAMシンポジウム「オープンデータ化の
もたらすアーカイブの未来」が開催された。
https://www.facebook.com/events/1471592599761850/
http://togetter.com/li/724377

9月29日、Europeanaが、研究利用のための政策提言“Europeana for Research:
Final Policy Recommendations”を公開した。国家レベル、欧州レベルですべての
関係者が緊密に協力し、Europenaを通じてデジタルの文化遺産を保存し、その研究
目的の利用を保護していくための提言がなされているとのこと。
http://current.ndl.go.jp/node/27122
http://pro.europeana.eu/documents/858566/2691fd56-c0c0-4b4f-98dd-fa1eecd...

ゲッティンゲンで開催されたDeutschen Historikertag 2014におけるDigital
Historyのセクション“Neue Arbeitsformen in der Geschichtswissenschaft. Was
gewinnt und was verliert die historische Forschung durch Science 2.0?”につ
いて、当日の動画やツイートまとめ、プレゼンの記録などが公開されている。
http://digigw.hypotheses.org/951

スペイン・ポルトガル語圏における2014年のDHの日(Di’a de Humanidades
Digitales 2014 (Di’a HD 2014))が、10月15日に開催された。
http://diahd2014.filos.unam.mx/

来年2015年の日本デジタル・ヒューマニティーズ学会大会“JADH2015”は、9月1日
から3日にかけて、京都大学で開催されることが決定した。
http://www.jadh.org/JADH2015

●プロジェクト・ツール・リソース
9月16日、TEI P5 ガイドラインver.2.7.0がリリースされた。
http://textencodinginitiative.wordpress.com/2014/09/16/tei-p5-guidelines...

9月17日、ハーバード大のDHチームDARTHが、同大学のDHプロジェクト紹介サイトと
して“Lasky-Barajas Digital Pioneers”を公開した。同大学の研究チームによる
DHプロジェクト4件が登録・公開されている。
http://www.darthcrimson.org/launched-digital-pioneers/
http://pioneers.darthcrimson.org/

9月18日、ジョージメイソン大のロイ・ローゼンツヴァイク歴史とニューメディアセ
ンター(RRCHNM)らは、Institute of Museum and Library Sciences(IMLS)の博
物館向けの助成プログラムの支援を受け、“Omeka Everywhere”の開発を行うと発
表した。なお、IMLSのその他の助成対象プロジェクトは、IMLSのウェブサイトで確
認できる。
http://chnm.gmu.edu/news/imls-funds-omeka-everywhere/
http://ideum.com/blog/2014/09/imls-funds-omeka-everywhere-partnership-wi...
http://www.imls.gov/news/2014_all_oms_grants_list.aspx

9月18日、米国デジタル公共図書館(DPLA)とGetty Research Instituteが協力し、
Getty Research Instituteの美術史関連のデジタルコンテンツ約10万点が、DPLAで
公開された。
http://blogs.getty.edu/iris/100000-digitized-art-history-materials-from-...

9月18日、MITのDH研究センターhyperstudioがAnnotation Studio ver.2.0をリリー
スした。Annotation Studioは、オンラインドキュメントのクロースリーディングと
協同での読解ができるウェブアプリケーションで、今回のバージョンアップでアン
カー機能やPDFのアップロード機能が実装され、モバイル端末での利用等が可能にな
った。
http://hyperstudio.mit.edu/blog/annotation-studio-2-0-released/
http://app.annotationstudio.org/

ノースイースタン大学Ben Schmidtが、約87,000件のテレビ番組や映画に登場する6
億語以上の言葉を検索・グラフ化できる“Bookworm:Movies”を作成、公開している。
その名の通り、デジタルテキストのヴィジュアル化ツールBookwormを活用したもの。
http://acrl.ala.org/dh/2014/09/18/resource-bookworm-movies-tv/

9月19日、フランスのTGIR Huma-Numが、社会科学関係の研究データ保存とメタデー
タ共有が可能なサービスとして“Nakala”の提供を開始した。
http://humanum.hypotheses.org/573
http://www.huma-num.fr/service/nakala

9月23日、イギリスBBCは、BBCの番組やオンラインコンテンツに登場した地名、人名、
組織名に関するデータをLinked Dataとして提供する“BBC Things”を公開した。
http://www.bbc.co.uk/blogs/internet/posts/Opening-up-the-BBCs-Linked-Data

9月24日、MendeleyのAPI ver.1がリリースされた。
http://blog.mendeley.com/developer-resources/mendeley-api-version-1-is-out/
http://current.ndl.go.jp/node/27102

DHと図書館に関するウェブサイトdh+libが、DHの支援を行っている図書館あるいは
組織のサイト情報を集めている。サイト情報はdh+libが運営するGoogle Docsにまと
められている。
http://acrl.ala.org/dh/2014/09/24/registry-dh-library-sites/

9月25日、国立情報学研究所は総合目録データベースのデータセットの提供を開始し
た。これは、第7回これからの学術情報システム構築検討委員会(平成26年6月26日
開催)で了承された総合目録データベースの「データセットの抽出条件」に基づく
もの。
http://www.nii.ac.jp/CAT-ILL/2014/09/post_31.html
http://www.nii.ac.jp/CAT-ILL/about/infocat/od/

9月26日、いわゆる文芸共和国をテーマにしたDHプロジェクトCultures of
Knowledgeが、2014年から2018年までの4年間、1500年から1800年までの汎ヨーロッ
パ規模での文芸共和国のあり方を研究するプロジェクトを行うと発表している。
http://www.culturesofknowledge.org/?p=4883

10月1日、OCLCはWorldCat Discovery APIのベータ版をリリースした。
http://www.infodocket.com/2014/10/01/a-new-api-for-worldcat-discovery-relea
sed-in-beta-today-by-oclc/
http://www.oclc.org/developer/develop/web-services/worldcat-discovery-ap...

10月1日、国立国語研究所は、明治中期の雑誌『国民之友』(民友社刊)の1~36号
(1887~1888年刊)全文の形態論情報(単語情報)付きコーパスを公開した。
http://www.ninjal.ac.jp/corpus_center/cmj/kokumin/

10月2日、ペルセウス電子図書館とOpen Philology Projectが、Perseus Open
Publication Series (POPS)の刊行計画を発表した。ペルセウス電子図書館がサポー
トしうる全フォーマット・全言語について、オープンデータかつオープンアクセス
での刊行を行うというもの。
http://sites.tufts.edu/perseusupdates/2014/10/02/perseus-open-publicatio...

10月2日、メリーランド大学のMITHとノースカロライナ大学のSILSが、図書館や文書
館、博物館向けのデジタルフォレンジックソフトウェア“BitCurator”のver.1.0を
リリースした。
http://mith.umd.edu/mith-unc-sils-release-bitcurator-1-0-look-ahead-future/
http://www.umdrightnow.umd.edu/news/umd-releases-digital-forensic-softwa...

10月8日、首都大学東京の渡邉英徳研究室と朝日新聞社が共同で取り組んできた「東
京五輪アーカイブ 1964-2020」が公開された。
http://labo.wtnv.jp/2014/10/1964-2020.html
http://www.huffingtonpost.jp/hidenori-watanave/tokyo-olympic-archive_b_5...
http://1964.mapping.jp/

●論文・学術雑誌・研究書
9月30日、ミシガン大学出版局が“The Media Welfare State: Nordic Media in
the Digital Era”を刊行した。ウェブ版はオープンアクセスだが、印刷版は有料と
なっている。
http://www.digitalculture.org/2014/09/30/now-available-the-media-welfare...

人文・社会科学関係図書のオープンアクセス出版プラットフォームOAPENが“The
Making of the Humanities, Volume III. The Modern Humanities”を刊行した。
1850年から2000年までの近現代における人文学史を扱ったもので、この中の第9部“
Information Science and Digital Humanities”に、DH関係の5編の論文が収録され
ている。
http://www.oapen.org/search?identifier=500288

Jounral of Data Mining and Digital Humanities、International Journal of
Humanities and Arts Computing、Digital Humanities Quarterly等のDH関係雑誌の
新刊が相次いだ。
http://jdmdh.episciences.org/
http://www.euppublishing.com/toc/ijhac/8/2
http://www.digitalhumanities.org/dhq/vol/8/3/index.html

●報告書等
9月30日、日本学術会議が、提言「地理教育におけるオープンデータの利活用と地図
力/GIS技能の育成-地域の課題を分析し地域づくリに参画する人材育成-」と報告
「オープンデータに関する権利と義務-本格的なデータジャーナルに向けて-」を
公開した。
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-22-t199-3.pdf
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-22-h140930-3.pdf

10月2日、欧州委員会が2編のレポートを刊行した。1つ目は、文化遺産のデジタル化
とアクセス、および保存の方法に関するもので、2つ目はフィルム遺産のレスキュー
方法に関するものとのこと。
http://europa.eu/rapid/press-release_IP-14-1076_en.htm
http://www.digitalmeetsculture.net/article/europes-cultural-treasures-on...

10月7日、DPLAは、図書館やアーカイブズ等のいわゆるGLAM(Galleries,
Libraries, Archives, Museums)向けに、デジタル化資料を利用したハッカソンの
企画立案に役立つショートガイドを公開した。
http://dp.la/info/2014/10/07/dpla-community-reps-produce-hackathon-plann...

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◇《特集》「デジタル学術資料の現況から」第7回
「The digital Loeb Classical Libraryのご紹介(1)」
(吉川斉:東京大学大学院人文社会系研究科 西洋古典学研究室)

 去る9月某日、西洋の古典文学叢書として著名なLoeb Classical Libraryが電子化
されて公開されました。本記事では、電子版Loeb叢書について、簡単にご紹介して
いきます。

* * * * *

 Loeb Classical Library(以下LCL)は、米国人James Loebによって1911年に創設
された古典文学叢書です[1]。1912年に最初の12巻が刊行されて以降、現在ではシ
リーズは500巻を超えています。緑の装丁がギリシア文学作品、赤い装丁がローマ文
学作品を示し、それぞれギリシア語-英語、ラテン語-英語の対訳本となっています。

 James Loebは、古典語(ギリシア語・ラテン語)の知識の有無を問わず、できる
だけ多くの人たちが簡単に古典作品に親しめるようにすることを大きな目的としま
した。そのため、英語対訳本であることが重要であると同時に、体裁についても、
“handy books of a size that would fit in a gentleman’s pocket”、つまり持
ち運びやすさが意識されました(日本の文庫本よりも少し大きなサイズです)。

 1989年以降、ハーバード大学出版局がLCLの刊行を一手に担うようになり、現在に
至ります[2]。100年以上続く叢書であるため、早期刊行本のなかでは、既に著作
権が切れ、Internet Archiveあたりで公開されているものも複数あります。以前ご
紹介したPerseus Projectで利用されていたのもそうした作品です。(なお、早期の
ものについては、現代の研究や英語にあわせた、現代の研究者の手による改訂版へ
の置き換えが順次進められてもいます。)

 今回公開されたthe digital Loeb Classical Libraryは、5年を費やして準備され
ました。500冊を超えるすべての刊行本が電子化されており、ウェブベースのシステ
ムであるため、ネット環境があれば、スマートフォンやタブレットでも閲覧可能で
す。創設から100年の歳月を経て、いつでもどこでも手元にLCLの環境が調う時代に
なったわけです。現在の編集主幹Jeffrey Hendersonは、電子化によって叢書全体が
ポケットに収まるようになったことを知れば、James Loebも喜んだだろうと述べて
います[3]。

 なお、LCLは、現在も年に4、5巻ペースで刊行される、ハーバード大学出版局の商
品でもあります。電子版も無料ではなく、有料購読することで全ての機能が利用可
能となります。とはいえ、一定の範囲であれば無料で閲覧可能ですので、今回は、
有料講読せずとも見られる部分を中心として、使用法を簡単に紹介していきます。

1.作品を探す

 The digital Loeb Classical Library(以下DLCL)へは、
http://www.loebclassics.com/ からアクセスします。トップページは非常にシンプ
ルです。購読済みの場合は、まず「ログイン」しますが、今回はログインせずに進
めます。

http://www.dhii.jp/DHM/imgs/loeb/loeb_01_01.png
(図1:DLCLトップページ)

 DLCLでは、作家や作品毎に対象を選択できるようになっています。たとえば、ホ
メロス作品を読む場合は次のようにたどります。

http://www.dhii.jp/DHM/imgs/loeb/loeb_01_02.png
(図2:メニュー表示をする)

 トップページで赤枠内「BROWSE」の部分にマウスカーソルを合わせると、下記の
メニューが展開します。(タッチパネル端末の場合は、当該箇所を長押しするとメ
ニューが表示されます。ただし、タッチパネル端末でのメニュー展開の挙動は、ブ
ラウザによって対応がまちまちですので、うまくいかないこともあります。)

http://www.dhii.jp/DHM/imgs/loeb/loeb_01_03.png
(図3:展開されたメニュー)

 DLCLの「BROWSE」メニューでは、「AUTHORS」(作家別)、「GREEK WORKS」(ギ
リシア語作品)、「LATIN WORKS」(ラテン語作品)、「LOEB VOLUMES」(書籍版巻
数)によって作品を探すことができます。書籍版の場合、ひとりの作家の作品が複
数巻に分散したり、ひとつの作品が複数巻に分割されていたりすることも多いため、
そうした枠組みを気にせず作品を選択できる点は、電子化の恩恵ともいえます。

 ホメロス作品を読む場合、「AUTHORS」あるいは「GREEK WORKS」を選択します。
http://www.dhii.jp/DHM/imgs/loeb/loeb_01_04.png
(図4:AUTHORSを選択した場合)

 AUTHORSを選択すると、アルファベット順に作家名が表示されます。古代ギリシア・
古代ローマの作家が区別なく並びます。ホメロスの場合は「H」の項目から「Homer」
を選択すると、作者情報として「Homer」を含む作品の検索結果が表示されます。そ
こから更に作品を選択すれば、各作品を読むことができます。なお、リスト右側の
緑色の線は、ギリシア語作品であることを示します。ラテン語作品の場合は赤色の
線です。(個別作品の閲覧画面については後述します。)

http://www.dhii.jp/DHM/imgs/loeb/loeb_01_05.png
(図5:「Homer」選択後の画面)

 実はこの画面は、DLCLにおける検索の共通インターフェースとなっています。メ
ニューから「GREEK WORKS」「LATIN WORKS」を選択、あるいは上部の検索ボックス
を利用した場合などは、いきなりこの画面に跳びます。さらに結果を絞り込んでい
くことで、目的の作品に到達することになります。(なお、「LOEB VOLUMES」は各
巻の作家名・作品名が番号順にリスト表示されます。)

 「BROWSE」メニューから作品までたどると以上の手順をとることになりますが、
http://www.loebclassics.com/browse に直接アクセスすることで、初期状態から絞
り込み検索が可能です。(ざっと見た感じでは、何故かここへのリンクは見当たり
ません。)

http://www.dhii.jp/DHM/imgs/loeb/loeb_01_06.png
(図6:作品検索画面)

 赤枠で示した左コラム部分から結果を絞り込めます。絞り込み条件は、
「Language」(ギリシア語・ラテン語の別)・「Author」(作者)・「Form」(散
文・韻文の別)・「Period」(作品年代)・「Genre/Subject」(作品のジャンル、
主題)です。また、赤枠上の「Search within results」ボックスに条件を直接入力
することも可能です。(ちなみに、たとえば前述「BROWSE」メニューの「GREEK
WORKS」は、「Language」欄の「Greek Library」で絞り込んだ検索結果を表示する
ためのリンクとなっています。「LATIN WORKS」も同様です。)

 こうした仕組みを整えるため、各作品を電子化するにあたって、作品検索を可能
にする各種情報を紐つけてデータベース化したものと思われます。この種の作品デ
ータベース自体は、本文まで電子化せずとも構築可能ではありますが、電子化され
た本文との組み合わせによって、利便性が格段に向上します。

2.作品を読む

 さて、それではホメロス『イリアス』を例に、実際に作品を見てみます。LCLでは
170巻(1924年刊)に『イリアス』1~12巻、171巻(1925年刊)に『イリアス』13~
24巻が収められています。図5の画面で、「HOMER Iliad」を選ぶと、以下の画面が
表示されます(図7)。なお、ログインしていない場合、作品ページは10ページまで
しか読めませんので注意が必要です。

http://www.dhii.jp/DHM/imgs/loeb/loeb_01_07.png
(図7:ホメロス『イリアス』冒頭を表示した画面)

 ギリシア文学作品ですので、緑色の枠線で囲まれています。左側にギリシア語原
文、右側に英語訳が表示されます。左下・右下にはページ番号も付され、書籍版の
ページ構成を意識した画面構成となっています。また、本文や翻訳中に見られる註
釈番号をクリックするとポップアップして註が表示されます。ページ送りは<と>
の部分で行います。

 電子版は書籍版の表示に近づけていますが、画像データを表示しているわけでは
なく、ギリシア語の本文テキストもすべてデータ化されています。したがってテキ
ストの選択・コピーなども可能です。一方、Perseusプロジェクトの場合は本文テキ
ストと辞書機能との連携がありましたが、DLCLにはもちろんありません。

 また、画面右上の「LCL 170」の箇所から、原本の情報を確認できます。

http://www.dhii.jp/DHM/imgs/loeb/loeb_01_08.png
(図8:「LCL 170」の情報)

 原本の情報ページでは、目次なども含まれます。目次の項目はそれぞれリンクに
なっており、該当する箇所に跳ぶことができます。

 ここで注目すべきは、TITLE PAGEやINTRODUCTIONなど、本文テキスト以外の部分
まで電子化されている点です(ただしTITLE PAGEについては、画像データをそのま
ま使用しています)。また、次巻のLCL171ではLCL170の分まで含めたINDEXページが
巻末に附されていますが、そうした部分も電子化されています。つまり、原本を一
冊まるごと電子化して閲覧できるようにしているわけです。

 なお、このページ下部に載せられた情報では、原本が1924年刊行のものに見える
のですが、TITLE PAGEを確認すると1999年刊行の第二版(を2003年に再版したもの)
を使用していることが分かります。第二版では現代向けに英語訳の語彙などが改め
られており、初版のものとはページ番号も異なります。したがって、「LCL 170」に
ついていえば、情報ページに第二版に関する情報も掲載するべきものと思われます。

3.本文を検索する

 ところで、DLCLでは本文テキストのデータまで電子化されていますので、作品検
索だけではなく、テキストの検索も可能です。図7の下部に「Search within work」
と書かれたボックスがありますが、その個所に検索したい語彙を入力することで、
閲覧中の作品内での当該語彙の使用箇所を確認できます。(結果を見る限り、大文
字小文字の別は無視されます。)

http://www.dhii.jp/DHM/imgs/loeb/loeb_01_09.png
(図9:『イリアス』内の「Μ~ηνιν」検索結果)

 ここではギリシア語語彙を検索していますが、翻訳本文も検索対象ですので、英
語語彙も検索できます。また、作品内だけでなく、全文検索も可能です。各ページ
右上の「Search」ボックスに検索したい語彙を入力します。

http://www.dhii.jp/DHM/imgs/loeb/loeb_01_10.png
(図10:Searchボックスでの「Μ~ηνιν」検索結果)

 DLCL内の全作品から該当箇所を検索できます。結果表示のインターフェースは作
品検索のときと同じです。作品検索同様に、左コラムで条件を指定して結果を絞り
込んでいくことも可能です。また、結果一覧の「Show results within」の部分をク
リックすると、該当行を確認できます(グレーの部分)。なお、語彙検索の際、ワ
イルドカードも利用できます(*や?)。ただし、筆者が確認した限りでは、「Show
results within」の部分で該当箇所がうまく表示されないこともあるようです。こ
のあたりは、これから改善されるのではないかと思います。

 こうした本文検索機能は、DLCLに限らず、テキストの電子化プロジェクトにはつ
きものです。実際に使用してみると、DLCLの用意する検索機能もそれなりに充実し
たものとなってはいますが、DLCLならではの問題も見え隠れしています。

 たとえば図8の結果をみると、それぞれの該当する箇所が、『イリアス』の巻数・
行数ではなくLCLの巻数・ページ数で示されています(LCL 170, Pages 12-13など)。
これはあくまでLCLの枠組みに基づくものであり、DLCL内部でのみ通用する仕組みと
いえます。いわばDLCLの独自仕様です。

 通常、古典作品を引用する場合にLCLの巻数・ページ数を使用することはまずあり
ません。ホメロス『イリアス』1巻1行(Hom. Il. 1.1)などと表記することが一般
的です。もちろん、DLCLも検索結果から本文を参照すれば、該当箇所の作品内での
位置を目視できますが、初めからデータとして抽出できません。その点で、DLCLで
の検索結果は、外部との連携において汎用性に欠けているように見えます。

 あるいは、DLCL内部においても、たとえば『イリアス』9巻を読みたいと思ったと
き、9巻を直接指定する方法が用意されていません。『イリアス』9巻はLCL 170に含
まれますが、直接9巻に跳ぶためには、今のところ、図8で示したページからリンク
をたどる必要があります。

 DLCLにおける画面構成(図7)などにも触れましたが、LCLの電子化における基本
的発想がこうした部分に現われているようにも思われます。すなわち、DLCLはあく
までLCLの「刊行本」を電子化するものであり、そこに含まれる「古典作品」は内容
のひとつでしかありません。つまり、結果として「古典作品」が電子化された状態
です。(もちろん、LCL自体は「古典作品」を主題とするものではあります。)

 テキストがデータ化され、本来は刊本という物理的な枠組みから解放されうる状
態でありながら、既に見た通り、DLCLでは「本」の体裁が重視され、もとの古典作
品そのものではなく、書籍版のページ構成によってデータ区分が決定されています。
実のところ、それ自体は形式の問題に過ぎず、そこまで重要ではないのかもしれま
せんが、原本の枠組みを超えた本文表示ができない点は、電子化の利点を活かしき
れていないようにも思われます。

 また、Perseusプロジェクトはデータの可搬性を企図してTEI/XMLによるテキスト
記述を行っていますが、はたしてDLCLはどのような形式でテキストを電子化してい
るのか。商用ですから一概に批判はできませんが、あるいは非常にClosedな環境が
構築されている可能性もゼロではなさそうです(さすがにそんなことはないと思い
たいですが……)。もし可搬性の高い形式がとられているならば、いずれは「古典
作品」本位のデータ表示や検索も可能になってほしいところです。

 DLCLもまだまだ開始したばかりですので、ユーザーの声などを受けて、これから
さらなる展開があるはずです。長大な歴史ある叢書を電子化するプロジェクトとし
て、善きにつけ悪しきにつけ、DLCLは様々な気付きを生んでくれるのではないかと
思います。

* * * * *

http://www.dhii.jp/DHM/imgs/loeb/loeb_01_11.png
(図11:「ログインしてください」)

 前述したとおり、ログインしていない状態では、作品閲覧ページは10ページまで
しか読めません。10ページを超えると図10のような表示に変わります。(なお、ペ
ージ数カウントはブラウザのCookieに記録されていますので……)

 実は、筆者は既に個人で講読手続きを行いましたので、上記のような制限はなく
なり、全ての機能が利用可能になっています。ということで、次回はログインした
場合についてもご紹介する予定です。

 また、この記事の執筆中、Perseusプロジェクトの主幹Gregory Crane教授による
DLCLについての批判的な論評を見つけました。次回以降、そのあたりの議論もご紹
介していきたいと考えています。

[1] http://www.loebclassics.com/page/founder
[2] http://www.loebclassics.com/page/history/our-history
[3] http://www.loebclassics.com/page/editor/the-general-editor

[編集室注]
今回の記事のWeb版は人文情報学月報の公式サイトでもご覧いただけます。
公式サイトURL: http://www.dhii.jp/DHM/An_Introduction_to_LOEB_01

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