人文情報学月報
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄Digital Humanities Monthly
2017-05-30発行 No.070 第70号【前編】 668部発行
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◇ 目次 ◇
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【前編】
◇《巻頭言》「学際研究における人文・社会科学研究の役割」
(大賀哲:九州大学大学院法学研究院・准教授)
◇《連載》「Digital Japanese Studies寸見」第26回
「『コンピューターを通して解釈するということ』をめぐって」
(岡田一祐:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)
【後編】
◇人文情報学イベントカレンダー
◇イベントレポート
「IIIF対応ビューワMiradorをテーマとしたイベントの参加メモ」
(永崎研宣:人文情報学研究所)
◇編集後記
◇奥付
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【人文情報学/Digital Humanitiesに関する様々な話題をお届けします。】
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◇《巻頭言》「学際研究における人文・社会科学研究の役割」
大賀哲(九州大学大学院法学研究院・准教授)
●はじめに
現在、異分野融合や文理融合、学際連携という言葉が至る所から聞こえてくる。
「人文情報学(digital humanity)」や「社会科学情報学(digital Social
Science)」、「計算社会科学 (Computational Social Science)」などはその先端
的の分野であろう。しかし、文理融合や学際連携が流行り言葉として流通する反面、
その概念定義は必ずしも定まったものではない。本稿では、文理融合や学際連携を
筆者なりに概念化し、そのなかでの人文・社会科学研究の役割を考察することを試
みる。
●定義-文理連携と文理融合
従来、学際的な共同研究には、連携・融合・統合・協働など様々な用語が使われ
てきた[1]。また、学問コミュニティ内部での異分野間の共同作業を意味する学際
(interdisciplinarity)と学問コミュニティ外との共同作業-たとえば市民社会や
ビジネス界など多様なステークホルダーとの協力関係-を意味する超学際
(transdisciplinarity)の相違もそれほど意識されずに用いられてきた[2]。
本稿では異分野融合研究のなかでも文理連携・文理融合研究に着目し、次のよう
に用語を定義する。まず異分野間で固有の問題意識や方法論を保持したまま共同作
業を行うことを「連携」、異分野間で互いに共通の認識を形成しつつ新たな問題意
識や方法論を確立することを「融合」と定義する-融合には「融け合ってひとつの
ものになる」という意味があるが、連携にはそうした含意がないことから対比的に
用いている。つまり、連携とは単に異分野間の「分業」であるが、融合には共通認
識を形成して新たな学問体系を創るという意味合いがある。また学際/超学際の定
義は上述の通り、学問コミュニティ内部の共同作業が学際で、学問コミュニティ外
のステークホルダーとの共同作業を超学際と定義する。つまり、学際/超学際とは
どのようなアクターがそこに包摂されうるのかに着目した概念であり、連携/融合
とはどのような方法で共同作業を行うのかに着目した概念である。これは図示した
ものが図1である。第1象限が学際型の文理連携であり、これが融合になれば第2象限
に移行する。また第3・第4象限はそれぞれ超学際型の文理融合・文理連携を示して
いる。
・図1 文理連携・文理融合のイメージ
http://www.dhii.jp/DHM/imgs/dh070_01.png
●研究事例-文理連携と文理融合
次に文理連携と文理融合にはどのような研究事例があるのだろうか。以下、筆者
が関わっている共同研究を例に両者の関係を考えてみたい。いずれも計量テキスト
分析の共同研究であり、政治学を専門とする筆者、他の領域を専門とする人文・社
会科学の研究者、テキスト・データの処理・解析を専門とする言語学・情報学・情
報工学などの研究者からなる共同研究である。
第1は企業のCSR(企業の社会的責任)文書を対象とした研究である。人権・環境・
コミュニティなどCSRの主題を元にコーディング・ルールを作成し、各主題について
の言及量が年度、業界、企業規模(社員数、売上高)ごとにどのように変化してい
るのかを検証した。またこの研究の一環として、コンピューターでコーディング・
ルールを自動生成し、手動のコーディング・ルールとの一致率を検証するという作
業も行った[3]。
第2は国会議員のTwitter利用についての研究である。外交・安全保障・経済・社
会保障など政策領域別にコーディング・ルールを作成し、国会議員のTwitterでの発
言と国会での発言を比較し、Twitterと国会でどの政策領域の発言が多いか(あるい
は少ないか)、またその傾向は政党・委員会・選挙区・議員の経歴等によってどの
ように変化するのかを考察した。
第3は政治的修復についての計量テキスト分析である。日中韓の首脳級・大臣級・
報道官級の歴史認識問題に言及したスピーチを対象に、戦争についての謝罪、従軍
慰安婦、靖国参拝、南京事件などトピックごとにコーディング・ルールを作成し、
年度・国・発言者や謝罪類型別にどのような言葉が選択されているのかを分析した。
第4は福島原発事故以降の新聞記事の論調、メディア・フレーム、価値観の変容に
着目した研究である。この研究は、論調(肯定・否定・中立などの記事のスタンス)
、メディア・フレーム(経済・環境・政治・エネルギーなどの記事の言及対象)、
価値観(重要性・効率性・指導力などの記事の背景にある価値観)ごとにコーディ
ング・ルールを作成し、まず手動で内容分析を行い、その後コンピューターで自動
推定を行い、自動推定によって手作業の内容分析と同様のことがどの程度の精度で
行えるのかを検討するものである[4]。
以上の研究はいずれも「連携」的な研究(分業型の共同作業)からスタートし、
その上で「融合」を目指すものであるから、図1で言えば第1象限から第2象限へと
向かう途上の研究と言える。しかし、いまだ融合段階には至っていないし、将来的
には超学際も目指すべきであるが、現時点では見通しは立っていない。
●人文・社会科学者の役割
以上のような研究実践を役割分担という観点から考えてみよう。これらの研究の
特徴は、情報学や言語学などデータを量的に解析するフェーズとデータを質的に分
析する--データの中身やコンテクストを検討する-フェーズが共同作業のなかで
分離しており、互いのフェーズが研究目的に応じて循環的に活用されていることで
ある。その際、「テキストマイニング」と「計量テキスト分析」の概念の異同を理
解することが重要であろう。テキストマイニングはコンピューターを用いてデータ
のなかから自動的に言葉を抽出し、統計的な手法を用いてテキストのパターンやル
ールを分析する方法である[5]。他方、計量テキスト分析とは「計量的分析手法を
用いてテキスト型データを整理または分析し、内容分析(content analysis)を行
う方法」であると言える[6]。テキストマイニングが自然言語処理や統計解析など
量的方法に特化しているのに対して、計量テキスト分析は-上述の定義が計量テキ
スト分析を内容分析の一環として捉えていることからも分かるように-量的・質的
方法を循環的に用いることを志向した方法論である。
文理連携・文理融合研究に立ち返れば、人文・社会科学の研究者が果たす役割は
この計量テキスト分析の循環的な方法論のなかに存していると言えよう。一方でコ
ーディング・ルールを作成する作業には、「データの中身やコンテクスト」につい
ての人文・社会科学者の知見が活かされるし、コーディング・ルールを自動生成す
る場合にも手動で作成したコーディング・ルールを教師データとして用い、自動生
成されたコーディング・ルールの妥当性を判断するうえで人文・社会科学者の知見
が欠かせない。他方で、テキストマイニングによって特定の解析結果が導かれた場
合、それらを解釈し、意味づけ、文脈化する作業が不可欠であり、それが人文・社
会科学者の果たすべき役割となる[7]。
現時点で、各分野の研究者の役割を精緻に位置づけ体系的に設計した文理連携・
文理融合研究はそれほど多くはない。あるいは、体系的な研究設計を構築し、役割
分担を行ったうえで共同研究を進めることができれば、それは文理融合の成功例と
言えるであろう。例えば上述の研究事例で言えば、コーディング・ルールを手動と
自動でそれぞれ作成し、両者の比較を通じて新たな認識または方法論の下でコーデ
ィング・ルールを開発する、といった作業がこれにあたる。今後は単に異分野の研
究者が連携するだけではなく、文理連携から文理融合への道程を考える必要がある
し、量的な方法と質的な方法を循環させるうえで人文・社会科学の研究者の知見が
重要性を帯びてくるのではないだろうか。
●おわりに
以上本稿では学際研究における人文・社会科学研究者の役割を考察し、その上で
文理連携から文理融合に至る道程を検討した。テキストマイニングのように自然言
語処理や統計解析などの方法論が高度化すればするほど、その結果を解釈し、意味
づけを行う人文・社会科学研究者の役割が欠かせないものとなる。文理連携から文
理融合に至る道筋においても、また社会の他のステークホルダーとの共同作業を促
す学際から超学際の流れにおいても、異分野の知見を融合させるために量的な知見
と質的な知見を結びつける上で人文・社会科学研究者の役割は少なくはないであろ
う。単に分業型の共同研究(文理連携)を進めるのではなく、両者の知見を結びつ
け新たな研究成果を導く(文理融合)かたちの共同研究が必要であり、それを見据
えた体系的な研究設計が求められている。
[1] 森壮一「文理連携による統合研究に関する調査研究(自然科学と人文社会科
学の学際的協働について)」『科学コミュニティとステークホルダーの関係性を
考える』第一報告書(DISCUSSION PAPER No.105-1)、文部科学省 科学技術・学
術政策研究所、2014年3月、17頁。
[2] 同上報告書、19頁。
[3] Tetsuya Nakatoh, Satoru Uchida, Emi Ishita, and Toru Oga, “
Automated Generation of Coding Rules: Text-Mining Approach to ISO 26000,”
Proceedings of the 7th International Conference on E-Service and
Knowledge Management (ESKM 2016), Kumamoto City International Center,
July 10-14, 2016.
[4] 本研究のうち、主に手作業による内容分析の結果を検討した中間的な成果と
しては、大賀哲・山腰修三・三谷文栄・石田栄美・冨浦洋一「福島原発事故をめ
ぐるメディア言説の変容-毎日新聞社説(2011-2013年)を対象として」『メデ
ィア・コミュニケーション』No.67. 119-148頁。
[5] 樋口耕一『社会調査のための計量テキスト分析-内容分析の継承と発展を目
指して』(ナカニシヤ出版、2014年)、1頁。
[6] 同上書、15頁。
[7] もちろん、人文・社会科学の研究者がデータ分析を行う場合も想定されうる。
ここでの主眼はデータを解析する研究者とは別にデータの中身やコンテクストを
精査する研究者が必要であり、それは多くの場合、人文・社会科学の研究者が担
うことになるということである。
執筆者プロフィール
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大賀哲(おおが・とおる)九州大学大学院法学研究院・准教授(国際政治学)。英
エセックス大学大学院政治学研究科博士課程修了(Ph.D. in Ideology and
Discourse Analysis)。神戸大学大学院国際協力研究科・助教を経て現職。異分野
融合テキストマイニング研究会・幹事。この間、オックスフォード大学セントアン
トニーズカレッジ・客員研究員、ケンブリッジ大学アジア中東学部・客員研究員、
コロンビア大学人権研究所・客員研究員など。
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◇《連載》「Digital Japanese Studies寸見」第26回
「『コンピューターを通して解釈するということ』をめぐって」
(岡田一祐:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)
今回は、昨年刊行されたGeoffrey Rockwell & Ste’fan Sinclair,
_Hermeneutica: Computer-assisted interpretation in the Humanities_ (MIT
Press, 2016)を読んだ感想とでもいうものをお伝えしたい(以下R&Sと称する)。稿
者はこの方面に不案内であるため、書評とかいったことはできないし、日本のテキ
スト解釈学に置き換えて読む任にもあたらないだろうとは思うが、著者たちの論旨
は明解で、ディジタル人文学に取り組むひとにとってよい頭の整理になると思えた
ので、あえて筆を執ったしだいである。
ここで書名にもなっているhermeneuticaとは、古典ギリシア語のερμηνευ
τικη τεχνη(直訳すると「解釈・翻訳の技術」)の借用で、解釈学を意味
するラテン語である。テキストを中心にあらゆる行為に対する解釈についての学問
の名として、現代でも欧米圏でひろく用いられている[1]。R&Sは、カナダの大学
でディジタル人文学に取り組んできた著者たちのプロジェクトの一端として公にさ
れたものであり、hermeneuticaとカナダの国別コードトップレベルドメインをひっ
かけたhermeneuti.caというウェブサイトが、R&Sの出版もふくめた、このプロジェ
クトの元締めとなっている。
R&Sの趣旨はじつに明快である:人文学とはテキストを解釈する営為であり、その
営為を、コンピューターの助けを借りながら、ネット上で共同作業のなかで展開す
る手法を提示するというものである。著者たちは、Voyant Tools[2]などのオンラ
インのテキスト読解・分析ツールを構築し、そのほかの同種のツールを用いた分析
の事例を具体的に示している。それゆえ、この本を読むだけでは著者たちの主張を
十全に理解することはできず、これらのツールを利用して「データで遊んで」みる
ことで著者たちの進もうとしている方向性を再体験することが可能となっている。
Voyantなどの可視化ツールで可視化された結果を解釈(ερμηνευειν)し
ていくことで(かれらはこれを「解釈学用おもちゃhermeneutic toy」と呼んでいる)、
あくまで人間が解釈を深めていくというのがかれらの根幹にある。
R&Sの示す方法は、デカルトの『方法序説』的な「孤独」のなかで思考を深める方
法に対置されるかたちで、可視化ツールを用いて共同で考えを深めていくことにあ
る。このおもちゃによって、自分自身でコーパスやテキストの解釈を深めていくだ
けでなく、みんなで遊ぶことでその解釈をめぐる対話を深めることが可能となると
いうことである。Voyant Toolsでは、コーパスのテキストの特徴を可視化する手段
をいくつも実装しており、それによってつねに全体を見渡しながらテキストの解釈
を深めていくことができる[3]。これにとどまらず、Voyant Toolsでは、その解析
結果を見るリンクを共有したり、可視化したデータをブログに埋め込むなどの機能
を提供している。それによって、既存の論文などでは得られなかった再体験性の高
さが提供されている。これを著者たちはWeb2.0的と称するが、商業的には使い古さ
れたことばだとしても、その目指したところはこのようなところにあったのだと実
感する。
また、このような手法は、ディジタル・ヒューマニティーズ研究において問題と
なる「人文学としての解釈が置き去りにされ、貴重な紙幅が頻度表やコード、技術
的な細部によって埋められてしまう」ということに対する解決策としても示されて
いる。稿者はそれが無為なことだとは思わないが、そのために解釈を論ずる紙幅が
なくなっていくのはしばしば感じることである。著者たちは、それを解消すべくア
ジャイル解釈学なるものを提唱する。これは、ソフトウェア開発におけるアジャイ
ル開発という技法にならったものだが、ここではとくに、プログラミングを行う者
と、どのような内容を書くか考える者とを分離するペア・プログラミング環境で、
試行錯誤を繰り返しつつ解釈を繰り広げることをいう。そして、コードよりもその
結果をどう解釈するかに紙幅を費やすべきだと著者たちは言うのである。
このような営為は、まさにオープン・サイエンス的な方向性と揆を一にするもの
ではなかろうか。オープン・ヒューマニティーズには、ひとつには前号の巻頭言で
橋本雄太氏が述べたようなシティズン・ヒューマニティーズのような(すなわち、
「みんなで翻刻」などのような)かたちがあり得ると思うが、解釈共同体としての
オープンさも同時に開かれてゆくべきなのであろう。そのためには、分析しやすい
電子データやその開発手段の充実が求められるのだろうし、プレイン・テキストの
処理技術への需要はしばらくなくならないのだろうなという感想も持った。
いうまでもなく、これは諸手を挙げて賛同するとかいったはなしではない。オー
プンなプラットフォームで議論ができたのは、それができる条件が揃っているから
であり、R&Sの方法論であきらかにできることもこれまで人文学で論じられてきたこ
とからすれば相当に狭いという批判はありうるところである。そもそも、日本語学
を専攻する稿者としては、人文学をテキスト解釈から考えるR&Sの立場を認めると、
みずからを人文学から追い出すこととなってすなおに受け止められるものではない
し、Voyant Toolsは言語研究向きというわけでもないが、それでも、ディジタルを
基盤に孤独からではなく共同から学芸を深めていこうとするR&Sの姿勢からは、みず
からの研究やそれをめぐる環境について考えが整理されるところが多かった。英語
も平易で読みやすく、また励まされる書として一読に値する書であろうと思う。
[1] Mantzavinos, C. (2016). "Hermeneutics". Edward N. Zalta (ed.). _The
Stanford Encyclopedia of Philosophy_. Winter 2016 Edition.
https://plato.stanford.edu/archives/win2016/entries/hermeneutics/ .
[2] Voyant Tools なお、日本語版インターフェー
スが永崎研宣氏をはじめとした有志によって提供されている。
[3] Voyant Toolsの使用方法に関するガイドとしては、永崎氏による
簡易テクスト分析にVoyant-Toolsもいかがでしょうか? - digitalnagasakiのブ
ログ http://digitalnagasaki.hatenablog.com/entry/2016/07/30/040123
がある。デフォルトでワードクラウド、トレンド、統計的概要などの分析が示さ
れるほか、問題にしたい語の本文表示機能、文脈表示機能なども有する。ダウン
ロードすることで、手元の環境でテストしたり、じまえのサーバーに設置したり
することもできる。
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続きは【後編】をご覧ください。
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人文情報学月報 [DHM070]【前編】 2017年05月30日(月刊)
【発行者】"人文情報学月報"編集室
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