ISSN 2189-1621

 

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DHM 073 【後編】

2011-08-27創刊                       ISSN 2189-1621

人文情報学月報
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄Digital Humanities Monthly

             2017-08-30発行 No.073 第73号【後編】 680部発行

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 ◇ 目次 ◇
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【前編】

◇《巻頭言》「大学アーカイブズにおけるデジタルアーカイブと写真資料」
 (加藤諭:東北大学史料館・准教授)

◇《連載》「Digital Japanese Studies寸見」第29回「‘*Rxiv’とプレプリントのこれから」
 (岡田一祐:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)

【後編】

◇《特別寄稿》「Europeanaの変革」
 (西川開:筑波大学大学院図書館情報メディア研究科博士後期課程1年)

◇人文情報学イベントカレンダー

◇イベントレポート ワークショップ「南アジア研究におけるデジタルテクストの未来」
 (苫米地等流:人文情報学研究所)

◇編集後記

◇奥付

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【人文情報学/Digital Humanitiesに関する様々な話題をお届けします。】
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◇《特別寄稿》「Europeanaの変革」
 (西川開:筑波大学大学院図書館情報メディア研究科博士後期課程1年)

 2008年のβ版公開以来、Europeanaは順調な発展を遂げてきたと言える。公開当初のコンテンツ数はおよそ200万点であったが、2017年7月現在で提供資料数は約5,300万点、参加機関数は3,500を超える。我が国においてもその名を耳にする機会は年々増えつつあるように思われる。しかしながら、その発展の背後で予算の大幅な減額とそれに伴う大規模な戦略計画の転換が行われ、2014年を境に様々な変革が進められていることはあまり知られていないのではないだろうか。
以下、本稿では財政構造の変動を起点として、2014年以降のEuropeanaの取り組みを概説していく。

〈公的助成の減額〉

 2011年の正式版公開から2013年にかけて、Europeanaの主要な収入源はEUの予算プログラムICT-PSP(ICT Policy Support Programme)であり、同プログラムからは年間約3,000万ユーロを受け取っていた。2013年をもってICT-PSP自体は終了し、2014年より後継プログラムであるCEF(Connecting Europe Facility)が開始された。CEFはEU圏内のインフラストラクチャーを対象とする予算プログラムであり、エネルギー・交通・情報通信という3つのカテゴリーから成る。Europeanaは情報通信部門から2014-2020年の7年間にわたって助成を受けることとなる。

 しかしながら、EU内での交渉を経て、CEF全体の拠出額が当初想定されていた約90億ユーロから約10億ユーロへと9分の1に減額されることが決定し、これを受けてEuropeanaの予算計画も大幅に見直されることとなった[1]。Europeanaは、自らの財政戦略を構築するに当たり、収入源をEU Core Funding、EU Project Funding、Member States Service Fee、Europeana Inc.の4つに分けている。このうち、CEFからの助成はEU Core Fundingに相当し、同カテゴリーがEuropeanaの収入全体に占める割合は90%を超える。
2014年に策定された予算計画草案[2]によると、CEF減額の影響が見え始めるのは2019年度以降であり、2016-2018年度におけるEU Core Fundingからの収入は年間約1,000万ユーロであるのに対し、2019年度は約750万ユーロ、2020年度は約500万ユーロ、そして2021年度には約250万ユーロにまで減少すると予想されている。

 同計画では、EU Core Fundingの減額分については他費目の増額および運営コストの低減により補てんするとされている。他費目のうち、EU Project Fundingは文字通りプロジェクト単位での助成であり、Horizon2020やCreative EuropeあるいはEU以外のファンド機関からの助成が該当する。Member States Service FeeとはEuropeanaへの参加各国からの助成を指す。Europeana Inc.とはEuropeanaによる商業的活動からの収益を指す。以下では、こうした危機的状況を前にEuropeanaがどの様な対応を行っているかについて論じていく。

〈ビジネスモデルの転換:ポータルからプラットフォームへ〉

 Europeanaは2011年度より5ヵ年の戦略計画を策定し、そこで定められるミッションの達成のために活動している。最初の戦略計画である2011-2015年戦略計画[3]では欧州の文化資源への統合的なアクセスを提供する「ポータル」としてエンドユーザー向けのインターフェースであるeuropeana.eu(現在の名称はEuropeana Collections)を充実させていくことを目指していた。
そして、上述の公的助成の減額等を背景として策定した2015-2020年戦略計画[4]において、EUからの助成を前提とする「ポータル」期のビジネスモデルから、公的助成への依存度を減らしたよりサービス志向のモデルである「プラットフォーム」への転換を進めることとなる。

 ここでいうプラットフォームとは、例えばAirbnbなどの民間サービスと同様のメカニズムである、いわゆるMulti Sided Platformと呼ばれるビジネスモデルを指す[5]。特にEuropeanaの場合は、自らの構造をコア層・アクセス層・サービス層の3層から成ると規定したうえで、さらにサービス層においてサービスの対象たるユーザーを3グループに区分している。
サービス層におけるユーザーの区分は、MLA等のデータ提供機関(Professional)・研究者やアプリ開発者等の高度利用者(Creatives)・エンドユーザーであり、現在Europeanaは各ユーザーに向けた3種類のインターフェースを擁している。2015-2020年戦略計画では上記3層に対応する形で、(1)データの質の向上(コア層)、(2)データのオープン化(アクセス層)、(3)パートナーのための価値創造(サービス層)、を優先課題として設定した。
同計画は2017年2月に改訂[6]されており、そこでは上記優先課題の再定義がなされ、サービス層における各ユーザーへのサービスの向上をより重視するものとなっている。同改訂からも伺えるように、プラットフォーム期のEuropeanaの特徴は徹底したユーザー志向であると言えよう。

 それでは、以上の戦略計画のもと、プラットフォームへの転換を目指して実際にどの様な取り組みが進められているのだろうか。以下では多岐にわたるプロジェクトの中からより根本的である新アグリゲータモデルへの移行および組織としてのEuropeanaの統治構造の変革を取り上げる。

〈ピラミッドからネットワークへ〉

 まずアグリゲータモデルの変革について述べる。2015年までのアグリゲータモデルでは、収集過程においてデータが重複・消失したり、アグリゲータの持続可能性に不安があるといった問題点が指摘されていた。また、データ提供機関からすると、(アグリゲータを介するため)Europeanaとの間に必ずしも直接的なやりとりがないこともあって、データの収集・フィードバックが遅くなり、Europeanaにデータを提供するメリットが見えづらいといった意見も寄せられていた。
そこで2015-2020年戦略計画の策定を契機とし、Europeanaを頂点とするピラミッド型のモデルからよりフラットなネットワーク型への移行が進められている[7]。

 新モデルの核となるのはクラウド技術である。Europeanaでは2013年よりEUからの助成を受けてEuropeana Cloud(eCloud)というプロジェクトを進めてきた。eCloudでは主に各種アグリゲータやデータ提供機関を対象にメタデータやコンテンツの管理・保存・公開をサポートする諸サービスを提供している(例えばストレージ機能や各データの利用条件の管理機能、第三者によるデータの追記・アノテーションの付与の可能化など)。
新モデルではeCloudを中心に据えてEuropeana全体のデータ管理の効率化およびデータの質の向上を目指しており、そのために管理コストの低減などのメリットを打ち出してデータ提供機関へ参加を呼び掛けている。

 eCloudと並行して進められているのがアグリゲータの「ハブ」化である。従来の階層構造型ないしピラミッド型のアグリゲータモデルにおいてEuropeanaは「アグリゲータのアグリゲータ」であると位置づけられており、各アグリゲータはデータ提供機関からデータを集約し頂点のEuropeanaへと橋渡しを行うことを主目的として機能してきた。しかし、前述のようにプラットフォーム期のEuropeanaでは各々のデータ提供機関もサービスを提供すべきユーザーの一つであると考えられる。
そこで、現行のアグリゲータを「ハブ(expert hubs)」として再定義し、データ提供機関におけるより高品質なデータの作成・管理・公開等の支援に注力する組織へと変革させるという。この変革は2016年度より始められ、2017年度内に完了するとのことである。

 さらに、eCloudと「ハブ」に加えて、Statistics DashboardとMetisという、データ収集をより円滑に行うための新しいツールも導入されている。Statistics Dashboardは、データ提供機関に提供データの利用状況を公開するツールであり、Europeanaへデータを提供するメリットを可視化することを目的としている。さらに、Europeana上での利用状況にとどまらず、Europeanaを介してFacebookやPinterestなど外部サービス上で使われたデータの利用状況も収集・公開できるようになるとされている。
Metisはデータ投入の際のワークフローを標準化・統合するためのツールである。

〈プラットフォーム期の統治構造〉

 次いで組織としてのEuropeanaの統治構造の変革について述べる。この変革は、正確には2015年より進められていたプロジェクトであり、従来の階層型の統治構造を、プラットフォームに適した、よりフラットな意思決定・利害調整の可能なネットワーク型へと変革することを目指している[8]。具体的には、Euroepanaの直接の運営主体であるEuropeana Foundationに加えて、3,500超のデータ提供機関のうち1,300機関から成るEuropeana Network Associationというコミュニティーが組織され、両者が連携してEuropeanaを運営していくこととなる。
Europeana Network Associationは投票により30名の委員(Members Council)を選出し、さらにそこから6名を管理委員(Management Board)として任命する。この6名はEuropeana Foundationの理事も兼任する。また、現在Europeana関連のオフィスはオランダ、ハーグにあるオランダ王立図書館内にのみ設置されているが、将来的には徐々に欧州中にサテライトオフィスを増やしていくことを計画しており、現在候補地として英国図書館、フランス国立図書館、そしてアテネ市が挙げられている。

 同プロジェクトの成果として、本稿執筆時点ですでにEuropeana Network Associationは組織されているが、形式面だけでなく内実の伴ったフラットな統治構造を実現するために順次取り組みが続けられているという。また、2016年度には前述のとおり、Europeana FoundationとEuropeana Network Associationが共同して2015-2020年戦略計画の改訂も行っている。

〈コモンズ原則〉

 実は、プラットフォームへの転換と実現するための上記2つの変革の背景には、一つの理論的根拠が存在する。これがEuropeana Commons Principles(以下、コモンズ原則)[9]である。ここでいう「コモンズ」とは、「資源と、それを管理するために策定した一定のプロトコル・価値・規範を備えた(限定的な)コミュニティー」を意味する。この定義は、アメリカの政治経済学者Elinor Ostromを中心として進められてきた資源の管理制度に関する研究に基づくものである。
やや乱暴な説明になるが、Ostromの研究業績は、従来は政府等公的権力の介入(規制)かあるいは財産権の設定等による市場メカニズムへの委任という制度・方法によってしか維持され得ないと考えられていた共同利用資源(Common Pool Resource)に対して、コミュニティーが主体となる共同的な管理制度(Common Property Regime)が成立しうることを例証し、かつ同制度が成立・存立しうる条件(Design Principles、以下デザイン原則)を抽出した点にあると言える[10]。
元々Ostromの研究対象は地下水資源や牧草地などの自然資源が対象であったが、2000年代後半頃よりシラキュース大学の図書館情報学者Charlotte Hessと共同で、従来のコモンズ研究を「知識(我々が言うところの「文化情報資源」に相当する概念)」へ適用しようという試みが始められた[11]。Ostrom自身は2012年に没するが、Hess等後継の手により現在に至るまで同分野の研究は続けられている。

 2011年頃からEuropeanaはこの「コモンズ」に着目するようになり、その知見を自身の活動に適用するために専門の委員会(Cultural Commons Board)を組織し、独自に同分野の調査を進めてきた。そして、Ostromの著作をはじめとする文献調査や、同分野を専門とするHessおよびスミソニアン協会のMichael Edsonへのヒアリング調査等を経て、2012年には早くもOstromのデザイン原則をEuropeanaに焦点を当てて改訂したコモンズ原則を策定している。
同委員会はEuropeanaとそのステークホルダー全体を「コモンズ」として捉えたうえで、コモンズとして持続可能な発展を達成するために同原則を策定・採択したという。コモンズ原則ならびに委員会の諸調査によりもたらされた知見は理論的なものであるが、その後実践レベルでも、上述の2015-2020年戦略計画やアグリゲータモデル・統治構造の変革など様々な活動に影響を及ぼしている。

〈持続可能性を目指して〉

 Europeanaは5ヵ年の戦略計画に加えて、当該年度の具体的な活動内容を規定するビジネスプランを毎年策定している。そして2016年度のビジネスプラン[12]では、2015-2020年戦略計画における3つの優先課題に加えて「エコシステムの強化」という新たな課題が設けられた。実は先に述べた統治構造の変革も本課題のもとで設定された目標であるが、それのみならず、ここでは長期的ファンドの獲得も目標とされている。
長期的ファンドは組織の安定した運営には不可欠であるため、Europeanaは各種キャンペーンや提供サービスの向上を通して、ECや参加国等出資者まで含めた広義のステークホルダーに対して自身の存在理由をアピールし続けている。

 このアピールという点について、ポータル期よりEuropeanaは様々な評価方法で自身の成果・意義を測定してきた。よく知られているのは2013年にオランダの調査機関により行われた、Europeanaの社会経済的価値の評価レポート[13]である。しかし、これまで述べてきたような変化の下ではより広い観点から自身の活動の成果を示す必要があるとして、Europeanaは2015-2020年戦略計画策定と同時期から「インパクト評価」の文脈による新しい評価方法の開発を行ってきた。
そして2016年には、キングスカレッジ・ロンドンの研究者Simon Tannerが開発した、デジタル化された文化情報資源を対象としてインパクト評価を行うための概念的枠組みであるBalanced Value Impact Model(BVIM)[14]に依拠する形で、新評価方法であるEuropeana Impact Frameworkを策定している。これまでに同評価方法が適用されたのは、提供サービスの一つであるEuropeana 1914-1918であり、その結果をまとめたレポート[15]が公表されている。

 2016年11月、筆者はオランダ王立図書館内のオフィスを訪問し、Europeanaの副長(Deputy Director)であり戦略計画やビジネスプランを担当しているHarry Verwayen氏と面会する機会を得た。面会当時、同氏はまさにEuropeana Impact Frameworkを手掛けている最中であり、将来的にこの新しい評価方法を標準化・システム化し、Europeanaだけでなくそこに参加する個々の文化機関がそれぞれ独自に利用できる形で公開することを目指しているとのことであった。
また、筆者の関心はコモンズ研究にあり、話題もそちらが中心であったのだが、同氏によるとEuropeanaの活動とOstromやHessらの研究との関係は非常に深いものであるという。

 我が国においてEuropeanaが論じられる際、特に取り上げられることが多いのは、従来のアグリゲータモデルの仕組みや様々なレベルでの権利処理制度に関する話題であるように思う。勿論、これらの重要性については論を過たないが、一方で、本稿で扱ったトピックもまたEuropeanaの根幹に関わるものであり、我が国のデジタルアーカイブを考える際にも資するところは大きいと考えられる。
面会の中でVerwayen氏は、Europeanaの真の強みは「変化の媒介者」である点にあり、変化-文化機関が保有する文化資源のデジタル化・オープン化-が達成される時には最早Europeanaは必要でなくなる、と語っていたが、この様な考え方は一つの指針となるのではないだろうか。本稿が、今後デジタルアーカイブの在り様について議論を重ねていくうえで僅かでも参考となれば幸いである。

[1][2]“Europeana Strategy 2020: Network & Sustainability (draft)”.
http://pro.europeana.eu/files/Europeana_Professional/Publications/Europe...
[3]“Europeana Strategic Plan 2011-2015”.
http://pro.europeana.eu/files/Europeana_Professional/Publications/Strate...(colour).pdf
[4]“Europeana Startegy 2015-2020”.
http://pro.europeana.eu/files/Europeana_Professional/Publications/Europe...
[5]Multi-Sided Platformの詳細については、例えば次の文献を参照されたし。
Hagiu, Andrei. Multi-Sided Platforms: From Microfoundations to Design and Expansion Strategies. 2006.
http://www.hbs.edu/faculty/Publication%20Files/07-094.pdf
[6]“Europeana 2020 Strategic update ”.
http://strategy2020.europeana.eu/update/
[7][8][12]“Europeana Business Plan 2016”.
http://pro.europeana.eu/files/Europeana_Professional/Publications/europe...
[9]“European Cultural Commons: Supporting the New Europeana Strategy 2015-2020”.
http://pro.europeana.eu/files/Europeana_Professional/Projects/Project_li...
[10]詳細については次の2文献を参照されたし。
Ostrom, Elinor. Governing the Commons: The Evolution of Institutions for Collective Action. Cambridge University Press, 1990, 280p.
Ostrom, Elinor. Understanding Institutional Diversity. Princeton University Press, 2005, 355p.
[11]詳細については、例えば次の文献を参照されたし。
Hess, Charlotte; Ostrom, Elinor eds. Understanding Knowledge as a Commons. MIT Press, 2007, 367p.
[13]“The Value of Europeana”. 2013.
http://www.seo.nl/uploads/media/2013-56_The_value_of_Europeana.pdf
[14]Tanner, Simon. Measuring the Impact of Digital Resources: The Balanced Value Impact Model. 2012.
https://www.kdl.kcl.ac.uk/fileadmin/documents/pubs/BalancedValueImpactMo...
[15]“Workers Underground: An Impact Assessment Case Study - Europeana 1914-1918”. 2016.
http://pro.europeana.eu/files/Europeana_Professional/Publications/worker...

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◇人文情報学イベントカレンダー(■:新規掲載イベント)

【2017年9月】
□2017-09-02(Sat)~2017-09-03(Sun):
Code4Lib JAPANカンファレンス2017
(於・熊本県/熊本学園大学)
http://wiki.code4lib.jp/wiki/C4ljp2017

□2017-09-09(Sat)~2017-09-10(Sun):
アーカイブサミット2017 in 京都「社会のアーカイブ化」
(於・京都府/京都府立京都学・歴彩館)
http://archivesj.net/summit2017top/

□2017-09-10(Sun)~2017-09-12(Tue):
文化とコンピューティング国際会議2017
(於・京都府/同志社大学 室町キャンパス)
https://www.cis.doshisha.ac.jp/culture2017/

□2017-09-11(Mon)~2017-09-12(Tue):
JADH2017
(於・京都府/同志社大学)
http://www.jadh.org/jadh2017_CFP

□2017-09-11(Mon)~2017-09-15(Fri):
UBICOMP 2017
(於・米国/Maui, Hawaii)
http://ubicomp.org/ubicomp2017/

□2017-09-13(Wed)~2017-09-16(Sat):
The 28th EAJRS Conference 第28回日本資料専門家欧州協会年次大会
(於・ノルウェー/オスロ大学)
https://www.eajrs.net/

■2017-09-22(Fri):
関西大学アジア・オープン・リサーチセンター KU-ORCAS キックオフセミナー「デジタル・アーカイブ化の先にあるもの-新しい人文学研究のあり方をめぐって」
(於・東京都/関西大学 東京センター ほか)
http://www.kansai-u.ac.jp/ku-orcas/

□2017-09-25(Mon)~2017-09-29(Fri):
iPRES2017 14th International Conference on Digital Preservation 2017
(於・京都/京都大学 吉田キャンパス 国際科学イノベーション棟)
https://ipres2017.jp/japanese/

【2017年11月】

□2017-11-11(Sat)~2017-11-15(Thu):
TEI2017@Victoria
(於・加国/University of Victoria)
http://hcmc.uvic.ca/tei2017/

□2017-11-17(Fri)~2017-11-19(Sun):
メネストレル 若手研究セミナー≪中世学のネットワークとツール≫および国際シンポジウム≪中世における文化交流-対話から文化の生成へ-≫
(於・奈良県/大和文華館)
http://www.menestrel.fr/spip.php?rubrique1877&lang=fr&art=ja#4864

□2017-11-29(Wed)~2017-12-01(Fri):
台湾TADH国際会議
(於・台湾/National Chengchi University)
http://www.aiecon.org/conference/DADH2017/

Digital Humanities Events カレンダー共同編集人
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小林雄一郎(日本大学生産工学部)
瀬戸寿一(東京大学空間情報科学研究センター)
佐藤 翔(同志社大学免許資格課程センター 助教)
永崎研宣(一般財団法人人文情報学研究所)

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◇イベントレポート ワークショップ「南アジア研究におけるデジタルテクストの未来」
 (苫米地等流:人文情報学研究所)

 いささか旧聞に属するが、去る5月22~24日の3日間、ウィーンのオーストリア科学アカデミー・アジア文化思想史研究所(IKGA)[1]で、ワークショップ“The Future of Digital Texts in South Asian Studies: A SARIT Workshop”が開催された。本ワークショップは、サンスクリット文献を中心としたインド古典学資料のTEI Guidelines[2]準拠テクストマークアッププロジェクトであるSARIT(Search and Retrieval of Indic Texts)[3]の活動の一環として企画されたものである。

 5月23日午前のオープニングセッションでは、まずIKGA所長Birgit Kellner博士によりSARITプロジェクトの現況報告がなされ、続いてSARIT創始者であるDominik Wujastyk教授(アルバータ大学)によってプロジェクトの将来展望が示された。それに続くメインセッションでは、インド古典学におけるTEI活用を中心的テーマとし、SARITに直接・間接的に関連する各種研究プロジェクトについて、3日間で計13件の発表がなされた。

 ここで個々の発表について紹介する余裕はないが、そのカバーする範囲はテクストデータベース・書誌人名データベース・写本研究・テクスト校訂・碑文研究・言語研究など多岐にわたった。IKGAのウェブサイトにプログラムおよび発表概要が掲載されている[4]ので、ご関心の向きはそちらを参照されたい。また、個々のプロジェクトに関連するリソースのURLも同サイトに掲載されている。

[1] http://www.ikga.oeaw.ac.at
[2] http://www.tei-c.org
[3] http://sarit.indology.info
[4] http://www.ikga.oeaw.ac.at/Events/SARIT_Workshop_2017

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 配信の解除・送信先の変更は、
    http://www.mag2.com/m/0001316391.html
                        からどうぞ。

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◆編集後記(編集室:ふじたまさえ)
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 今月の人文情報学月報のキーワードは前号にひきつづきデジタルアーカイブが中心でした。ご寄稿いただいた皆さま、ありがとうございました!

 今回は特に巻頭言でご紹介いただいたデジタルアーカイブが大学でどのように作られているかといった視点のご寄稿は興味深く読ませていただきました。デジタルアーカイブを作る歴史的経緯についても、きちんと記録を残していきたいものです。

 9月9日、10日には京都府立京都学・歴彩館でアーカイブサミット2017が開催されます。こちらも楽しみです。

 今号で創刊6周年を迎えました。毎号発行するたびに少しずつ読んでくださる方も増えて、嬉しい限りです。今後もさまざまな視点をお届けできたらと思います。次号もお楽しみに。

◆人文情報学月報編集室では、国内外を問わず各分野からの情報提供をお待ちしています。
情報提供は人文情報学編集グループまで...
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人文情報学月報 [DHM073]【後編】 2017年08月30日(月刊)
【発行者】"人文情報学月報"編集室
【編集者】人文情報学研究所&ACADEMIC RESOURCE GUIDE(ARG)
【 ISSN 】2189-1621
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