ISSN 2189-1621

 

現在地

TEI

イベントレポート「Digital Palaeography@London 参加報告」

◇イベントレポート

Digital Resource and Database for Palaeography,
Manuscript Studies and Diplomatic, “One Day Symposium” 参加報告
(永井正勝:筑波大学人文社会科学研究科文芸・言語専攻準研究員)

「デジタル技術を用いた古書体学(Digital Palaeography)」に関する
シンポジウムがイギリスのKing's College London (KCL)において2011年
9月5日に開催された。参加者は発表者を含めて50名ほどであったが、
主催者によれば定員を超える聴講希望の申し込みがあったとのことである。
私は運良く参加が許され、中世ヨーロッパの文書を対象とした
Digital Palaeographyの最先端の発表を聴くことができた。以下、簡単
ではあるが、その報告を行いたい。

《巻頭言》人文情報学の現状と今後(後藤真)

◇イベントレポート(1) 情報処理学会「人文科学とコンピュータ研究会 第105回研究発表会」

◇イベントレポート(1)
情報処理学会「人文科学とコンピュータ研究会 第105回研究発表会」
http://www.jinmoncom.jp/
 (小林雄一郎:日本学術振興会)

 2015年1月31日、大阪国際大学にて、情報処理学会人文科学とコンピュータ研究会
第105回研究発表会が開催された。一般口頭発表としては、坂本昭二氏(龍谷大学)
による「古文書料紙の科学分析データベースの構築に向けて」、丸川雄三氏(国立
民族学博物館)による「身装画像におけるモチーフの分析と絵引の研究」、市川創
氏(大阪文化財研究所)ほかによる「大阪上町台地を対象とした古地理図の作成と
普及について」、山田太造氏(東京大学)による「地域研究資料と対象とした時空
間情報に着目したデータの構造化」、高橋洋成氏(筑波大学)ほかによる「画像、
TEI、LODを用いた文字研究・言語研究のためのプラットフォームの構築」、白鳥和
人氏(筑波大学)ほかによる「法律業務のタスク構造化と支援システムに関する予
備検討」という報告がなされた。

《巻頭言》「文学部教員から見た人文情報学」

◇《巻頭言》「文学部教員から見た人文情報学」
 (小林正人:東京大学文学部)

 大学生の時なけなしの貯金で買ったMS-DOSのパソコンでawkを学び始めて以来、自
分なりに工夫してコンピュータを人文学に使ってきたため、人文情報学という言葉
をはじめて聞いたときは、かすかな違和感を覚えた。十六、十七世紀にヨーロッパ
の大学を人文主義が席巻したとき、旧来のスコラ的人文学は長い闘争の後、消えて
いったという。人文情報学というときも、ただの人文学と人文情報学の二種類があ
って、前者はいずれ駆逐される遅れた人文学という言外の意味を感じるのは、文学
部教員の妄想だろうか。そう考えていると、文学部の先輩で、筆者よりはるかに先
端的な情報技術の活用をしてこられた苫米地等流先生の記事を本誌10号で読み、人
文情報学の専門家にもよく似た懸念があることを知った。人文学から見える人文情
報学について自分でももう少し考えてみたい。

DHM 033 【前編】

2011-08-27創刊

人文情報学月報
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄Digital Humanities Monthly

             2014-04-29発行 No.033 第33号【前編】 468部発行

_____________________________________
 ◇ 目次 ◇
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
【前編】
◇《巻頭言》「ソーシャルメディアとフィールドワーク」
 (近藤康久:総合地球環境学研究所)

◇《連載》「Digital Humanities/Digital Historyの動向
      ~2014年3月中旬から4月中旬まで~」
 (菊池信彦:国立国会図書館関西館)

◇《特集》「デジタル学術資料の現況から」第2回
 ペルセウス・デジタル・ライブラリーのご紹介(2)
  -Perseusでホメロス『イリアス』を読む-
 (吉川斉:東京大学大学院人文社会系研究科 西洋古典学研究室)

◇人文情報学イベントカレンダー

RSS - TEI を購読