ISSN 2189-1621

 

現在地

DHM 075 【後編】

2011-08-27創刊                       ISSN 2189-1621

人文情報学月報
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄Digital Humanities Monthly

             2017-10-31発行 No.075 第75号【後編】 693部発行

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 ◇ 目次 ◇
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【前編】

◇《巻頭言》「クラウドソーシングによる図書の翻刻」
 (池田光雪:千葉大学アカデミック・リンク・センター)

◇《連載》「Digital Japanese Studies寸見」第31回「青空文庫20周年記念シンポジウム印象記」
 (岡田一祐:国文学研究資料館古典籍共同研究事業センター)

【後編】

◇《特別寄稿》「デジタルアーカイブ」の価値を測る:Europeanaにおける「インパクト評価」の現状
 (西川開:筑波大学大学院図書館情報メディア研究科博士後期課程1年)

◇人文情報学イベントカレンダー

◇イベントレポート「IIIF Japan東京ラウンドテーブル」(2017年10月16日)
 (永崎研宣:人文情報学研究所)

◇編集後記

◇奥付

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【人文情報学/Digital Humanitiesに関する様々な話題をお届けします。】
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◇《特別寄稿》「デジタルアーカイブ」の価値を測る:Europeanaにおける「インパクト評価」の現状
 (西川開:筑波大学大学院図書館情報メディア研究科博士後期課程1年)

1.はじめに

 2017年8月号掲載の拙稿において、Europeanaが進めている評価方法の新規開発プロジェクトについて簡単に触れた。この評価方法はいわゆる「インパクト評価(Impact Assessment)」と呼ばれるものであり、成果としてインパクト評価実施のための「フレームワーク」であるEuropeana Impact Framework(以下、EIF)が策定され、その有効性を検証するためのケーススタディも公開されており、さらには将来的に個々の文化機関が独自に自身の評価を行うことができるように種々のツールの開発が進められているとした。

 この度(2017年10月18日)上記プロジェクトが進展し、成果物としてインパクト評価を行うための手引書であるEuropeana Impact Assessment Playbook(以下、プレイブック)と、実際にインパクト評価を実施する際に使用するツール群が公開された[1]。プレイブックはEIFを発展させたものであり、文化機関がインパクト評価を実施する助けとなるよう実務レベルにおける評価の実施手順を詳細に解説している。(おそらく)4部構成で、本稿執筆時点で公開されているのは第一部のみであり、残りの部については来春公開の予定であるという。
ツール群はプレイブックで示される評価プロセスを円滑に進行するための図やモデルであり、こちらについてもプレイブック同様、順次追加されていくものと思われる。他にプロジェクトのサイトではプレイブック(当時はEIF)の有効性を検証するために実施されたケーススタディも公開されている。現在は一事例のみだが、プレイブックは発展途上のものであるとされるため、今後も件数は増加していくと予想される。

 本稿では、これら成果物の詳細とその理解のために必要となる理論的背景について説明する。

2.インパクト評価とフレームワーク

 そもそも「インパクト評価」や「フレームワーク」とは何であるのか。「インパクト評価」は非営利組織等の価値(インパクト)を評価するための方法論として、Europeanaのみならず学術・環境・医療などの諸分野で近年注目を集めている。「フレームワーク」は、インパクト評価をどの様な考え方・手順で行うかを定める枠組みである。利益という明確な指標がある営利組織と比べ、非営利組織には非常に様々な価値・評価の目的が存在する。また、誰が誰に知らせることを想定して評価を行うかによって評価の方法も大きく異なってくる。
そこで恣意的な評価となることを避けて有効性のある評価結果を得るためには、まず概念を整理し、それを共有できるようまとめたフレームワークを構築し、これに準拠して評価を実施することが重要となる。個々のデータ収集・分析手法などもフレームワークのもとで決定される。ただし、「インパクト評価」と「フレームワーク」、そして評価の対象となる「インパクト」については分野・論者によって様々な定義・方法論が存在することに留意されたい。

 Europeanaは評価の対象となる「インパクト」を、「(当該組織が責任を負う)活動の結果としてステークホルダーや社会に生じる変化」と定義している。この定義は、あるプログラム(事業活動、プロジェクト、etc)がその最終目標(インパクト)に到達するまでの経路を表す「変化の理論(Theory of Change)」(または「ロジック・モデル(Logic Model)」、「経路(Pathway)」とも)という評価学の知見に基づくものであるが、詳細については後で述べることとする。

 Europeanaが「インパクト」に着目するようになった経緯は、前稿で説明した2015-2020年度戦略計画の策定背景と同一のものである。それゆえ評価の目的も、自身の諸活動の価値を適切に把握することで取るべき戦略を定めることと、究極的にはステークホルダーに対して自身の正当性を訴え資金を調達することにあったと考えられる。

 2013年頃からEuropeanaは自身の「インパクト」を測るために様々な取り組みを行ってきた。当初は連携機関へのインタビュー調査を行ったり、外部機関への委託により費用便益分析を実施したりしている。こうした取り組みを通して、定性・定量両手法を統合するとともに、諸概念を整理し、実施手順を定めるなど評価の全体を体系づける手段(フレームワーク)が必要であると自覚するに至った[2]。そして、フレームワーク策定のためにEuropeanaが参考としたのが、前稿でも触れたBalanced Value Impact Model(以下、BVIM)である。

3.BVIMの重要概念

 キングスカレッジ・ロンドンの研究者Simon Tannerにより開発されたBVIM[3]は、文化的資源のデジタル化事業およびそのデジタル化された資源(以下、本稿では両者を合わせて「デジタルアーカイブ」と表現する)がもたらす価値(インパクト)を評価するためのフレームワークであり、主に文化機関とそのステークホルダーを利用者として想定している。
本章ではまずBVIMの中核的なアイディアでありプレイブックのベースともなった「バランシング・パースペクティブ(Balancing Perspectives)」「バリュー・ドライバー(Value Driver)」の2点を説明し、次いでBVIMの下での評価手順を概説する。

 「バランシング・パースペクティブ(Balancing Perspectives)」とは、一言で言うと価値の見方・解釈の仕方である。デジタルアーカイブが持つ価値とは何かと問われたならば、答えは人によって大きく異なるであろう。ユーザーの立場から見るとそれは興味関心の充足であるかもしれず、一方で運営側から見るとそれは自組織における業務プロセスの円滑化であるかもしれない。
こうした様々な立場・視点を集約したのが「バランシング・パースペクティブ」であり、BVIMでは「社会的・観客的インパクト(Social and Audience Impacts)」「経済的インパクト(Economic Impacts)」「イノベーションインパクト(Innovation Impacts)」「業務プロセスインパクト(Internal process Impacts)」という4点を提案している。

 この考え方はBVIMのオリジナルではなく、「バランスト・スコアカード(Balanced Scorecard、以下BSC)」の影響を受けて生み出されたものである。BSCとは企業における財務指標中心の業績評価を補完するため、従来の財務の視点(Financial perspective)だけでなく、顧客の視点(Customer perspective)、業務プロセスの視点(Internal Business perspective)、学習と成長の視点(Learning and Growth perspective)から当該業務活動を評価する方法論である[4]。
「バランシング・パースペクティブ」はBSCを文化機関とデジタルアーカイブという文脈に落とし込むことで策定された。

 「バリュー・ドライバー(Value Driver)」とは、「バランシング・パースペクティブ」の一つ下のレベルに位置する概念であり、それぞれの視点からどのような価値(バリュー)を評価対象とするかを定めるものである。例えば、あるデジタルアーカイブがそのユーザーにもたらす価値は何かという視点(「社会的・観客的インパクト」)を取るとしても、その価値というのはユーザーの目的・利用方法やコンテンツの性質等によって異なるであろう。
こうした個々の具体的な価値を類型化したのが「バリュー・ドライバー」であり、BVIMでは「有用性の価値(Utility Value)」「存在ないし名声の価値(Existence and/or Prestige Value)」「教育の価値(Education Value)」「コミュニティーの価値(Community Value)」「相続ないし遺産の価値(Inheritance/Bequest Value)」の5つを設定している。
なお、「バランシング・パースペクティブ」と同様、「バリュー・ドライバー」もBVIMが独自に作り上げたものではなく、スイス人経済学者Bruno S Freyとドイツ人経済学者Werner W Pommerehneが提唱した「文化的価値の5様式(5 Modes of Cultural Value)」[5]に依拠するものである。

 BVIMで策定される評価手順は、1.「文脈(context)」、2.「分析とデザイン(analysis & design)」、3.「実行(implement)」、4.「アウトカムと結果(outcomes & results)」、5.「レビューと反応(review & respond)」の5段階から成り、さらにそれぞれの段階の下で必要となるタスクが提示されている。特に、BVIMの特色とも言えるのが「文脈」の重視であり、この段階ではまず当該デジタルアーカイブが位置する「エコシステム」を明らかにすることから始めることになる。
「エコシステム」が含意するのは、デジタルアーカイブのコンテンツの性質やそこに用いられる技術、権利情報、作成者、ユーザー、およびこれらの要素の関係性等である。「エコシステム」を明確化したら、これを踏まえてステークホルダーをリスト化し、それぞれの関係性やデジタルアーカイブに対してもつ期待等を検討していく。以上の作業を踏まえたうえで評価の実施に係るコストも考慮しつつ、任意の「バランシング・パースペクティブ」を選択し、これにやはり任意の「バリュー・ドライバー」を組み合わせる手順となる。
BVIMでは組み合わせの例として、地域密着型のミュージアムにおけるデジタルアーカイブを評価する場合、「社会的インパクト」の下で「コミュニティーの価値」「存在の価値」「教育の価値」を選ぶことが提案されている。個々のデータ収集・分析方法(例えば質問紙調査や費用便益分析など)はこの組み合わせに応じて決定することとなる。

4.プレイブックの重要概念

 EuropeanaはSimon Tannerを委員として招聘し、自身に適したインパクト評価の方法論を策定すべく試行錯誤を重ねてきた。この成果として策定されたのがEIFであり、Europeanaだけでなく個々の文化機関が自分たちの必要に応じて独自で評価を行うことができるようEIFを発展させたものがプレイブックである。プレイブックでは評価手順を、1.「デザイン(Design)」、2.「査定(Assess)」、3.「物語(Narrate)」、4.「価値評価(Evaluate)」の4段階に区分している。
先にも少し触れたが、本稿執筆時点でプレイブックは「デザイン」に対応する第一部しか公開されていないため、本章でも主にこれについて説明を行う。

 「デザイン」はBVIMで言う「文脈」に相当すると考えられ、評価実施のための準備段階として位置づけられる。言い方を変えると、評価実施のための「フレームワーク」の導入段階である。
「デザイン」はさらに8ステップから成り、実務レベルで具体的にどういう手順で評価を進めていくかについて極めて詳細かつ具体的な解説がなされている(同時に、必ずしもすべての指示に従う必要はなく、あくまで参考材料として利用する旨が強調されている)が、本章では個々のステップについて詳述することはせず、「デザイン」全体における重要概念である「変化の経路(The Change Pathway)」「戦略的視点(The Strategic Perspective)」「バリュー・レンズ(The Value Lenses)」を中心的に扱うこととする。

 「変化の経路」は、当該活動がその最終目標に到達するまでの理論的な経路を検討するためのツールであり、2章で触れた「変化の理論」を発展させたものである。「変化の経路」では「ステークホルダー」→「資源」→「活動」→「アウトプット」→「(短期的・長期的)アウトカム」→「インパクト」という経路を想定する。このうち「アウトプット」~「インパクト」までがいわゆる成果に相当する。「アウトプット」は当該活動の直接的な結果であり、例えばデジタル化された資料点数やアクセス数など定量化・測定が容易なものとして定義される。
「アウトカム」は、ステークホルダーに生じた変化のうち当該活動に直接的に起因するものであるとされ、知識の獲得やモチベーションの向上、技能の習得などが例として挙げられている。当該活動の責任の範疇にあるのは「アウトカム」までであるとされ、「インパクト」は、例えば社会的結合や経済成長など、ステークホルダーに生じた変化のうち当該活動が何らかの寄与を行ったものであると捉えられる。この「インパクト」こそが当該活動の最終目標であり、評価の対象とすべきものとなる。

 「戦略的視点」は当該活動のインパクトは何であるかを考えるためのツールであり、BVIMの「バランシング・パースペクティブ」を参照している[6]。「戦略的視点」では、「社会的インパクト(Social impact)」「経済的インパクト(Economic impact)」「イノベーションインパクト(Innovation impact)」「業務的インパクト(Operational impact)」の4点を設定している。
「社会的インパクト」は、人々(ステークホルダー)やその所属コミュニティーないし社会の行動や態度、信念に変化がもたらされた時に生じるインパクトであるとされ、例として、デジタルアーカイブへアクセスすることによりEU市民としてのアイデンティティを強く意識するようになることが挙げられている。「経済的インパクト」は、当該活動がステークホルダーや当該組織に経済的利益をもたらす時に生じるインパクトであるという。
「イノベーションインパクト」は、当該デジタルアーカイブによりステークホルダーに経済的利益や業務の効率化などをもたらすイノベーションが起きる際に生じるインパクトであるとされ、例として、デジタルアーカイブが新規製品やサービスのデザインに需要な影響を与えたと創造産業従事者に見なされることが挙げられている。
「業務的インパクト」は、デジタルアーカイブの公開により運営組織の業務プロセスが発展・改良する際に生じるインパクトであるとされ、例として、コレクションのデジタル化を通して当該ミュージアムが豊富なメタデータを得ることが挙げられている。

 「バリュー・レンズ」は、特定の「戦略的視点」の下、さらに価値を具体化して考えるためのツールであり、BVIMの「バリュー・ドライバー」に依拠するものである。「バリュー・レンズ」では、「有用性レンズ(Utility Lens)」「存在レンズ(Existence Lens)」「遺産レンズ(Legacy Lens)」「学習レンズ(Learning)」「コミュニティーレンズ(Community Lens)」の5種類が設定されており、一つの「戦略的視点」のもと異なるレンズを使い分けることでより効率的にデータを収集・解釈する助けとなるという。
「有用性レンズ」は当該サービスを利用することにより人々が享受する価値ないし利益に焦点を当てる。「存在レンズ」は、実際の利用経験の有無に関わらず、当該デジタルアーカイブが存在しかつ大切に扱われていることを知ることでもたらされる価値に焦点を当てる。「存在レンズ」を使うことで、当該デジタルアーカイブが存在していることで得られる理念・概念的価値や威信を人々がどの程度重要と考えているかを証拠づけることができるという。
「遺産レンズ」は、世代やコミュニティーを超えて資源を受け渡したり受け取ったりすることから得られる価値に焦点を当てる。「学習レンズ」は、当該デジタルアーカイブを通した公式・非公式の学習により人々にもたらされる知識や文化的センスの向上などといった価値に焦点を当てる。「コミュニティーレンズ」は、当該デジタルアーカイブが関係するコミュニティーの一員であるという体験から生まれる価値に焦点を当てる。

 大まかな「デザイン」の実施手順は、評価遂行のためのチームを形成するところから始め、以上の様なツールを用いて評価の目的を確定するとともにそれを達成するために必要となる要素を検討していく、という流れとなっている。BVIMと同様に、評価実施者の文脈に応じて任意の「戦略的視点」を選択し、これに「バリュー・レンズ」を組み合わせたうえで、個々のデータの収集・分析手法を決定する。
現在はプレイブックと合わせて「変化の経路」「戦略的視点」「バリュー・レンズ」策定時に使用する図と、「ステークホルダー」をより深く分析するためのツールである「共感マップ(The Empathy Map)」、そして「変化の経路」を再検討・整理するためのスプレッドシート(Pathway Builder)が公開されている。

 なお、次の「査定」段階はデータの収集・分析方法に関するものであり、「物語」は評価結果の公開方法、「価値評価」は前段階までのレビューに関するものであるという。

5.有効性の検証

 本章では、プレイブック(「デザイン」)の前身であるEIFの有効性を検証するために2016年度に実施・公開されたケーススタディ“Workers Underground”(以下、WU)[7]について解説する。WUにおいてEIFが適用されたのはEuropeanaの一プログラムEuropeana1914-1918であった。同プログラムは、欧州各域の図書館および一般市民とともにWWIに関するエピソードや品々の収集・組織化・デジタル化を行う双方向型のプログラムであり、WWIの記憶の共有を目的としていた。
同プログラムを対象事例として選んだ理由は、5年以上も続いてきた成熟したプログラムであったため、関係者5,000名のメーリングリストが構築されており、かつプログラムのサイトにも毎年多数のアクセスがあるなど、より高品質なデータを収集できる見込みが高い点にあったという。

 EIFではプレイブックと違い「変化の経路」は明確に定義されていなかったが、「戦略的視点」および「バリュー・レンズ」は既に策定されていた。WUで採用されたのは「社会的インパクト」という視点と、5種類すべてのレンズである。データ収集方法としては大別すると質問紙調査とインタビュー調査の2種類が用いられており、分析方法としては、インパクトを貨幣価値に換算して評価するSROIや、主にインタビュー調査を通して収集された定性的データを分析するための「物語(ナラティブ分析)」等が採用された。
WUが興味深いのは、評価結果の公開方法にも意識的である点である。定性・定量手法の併用、特に「物語」の使用は評価プロセスに主観性やバイアスを持ち込むこととなるが、WUではこれをさらに推し進め、評価結果をWUというレポート形式に加えて、ストーリーテリングの技法を駆使した「フィルム」[8]としても公開している。

 WUの結果として、例えば「学習レンズ」の分析によりユーザーの期待と実際のサービスの間にギャップがあるというプログラムの弱点や、反対に「コミュニティーレンズ」の分析により同プログラムがユーザーの帰属意識の向上に大きく貢献したことなど、プログラム自体への理解が深まったという。また、EIFの課題点として、「レンズ」によっては質問があまりに抽象的になるため回答率が下がり、それゆえ有効性に疑義のある結果が出てしまうことが明らかとなった。

 以上を受けて、大枠の方法論の有効性が確かめられたほか、適用事例の蓄積を通した手法の見直しやインパクト評価プロジェクトに係るコミュニティーの強化など具体的なタスクが設定されるに至り、その中間成果としてプレイブックが公開されることとなった次第である。

6.ミュージアムから見た「デジタルアーカイブ」の価値

 EuroepanaではプレイブックおよびEIFが開発される以前にもミュージアムにおける「デジタルアーカイブ」の「インパクト」を検討したケーススタディを2件実施している(10月18日のサイト更新以前には、同プロジェクトの成果物としてこちらも公開されていた)。対象館はオランダのRijksmuseum(アムステルダム国立美術館)とスウェーデンのLivrustkammaren och Skoklosters slott med Stiftelsen Hallwylska museet(以下、LSH)である。Rijksmuseumの総コレクション数は約100万点であり、LSHは約9万点。
両館ともに全コレクションのデジタル化と、可能な限りオープンなライセンスによる公開を目指している。オランダひいては欧州を代表するミュージアムの一つであるRijksmuseumのレポート[9]はいわばモデルケースとしての性質を持ち、一方のLSHに関するレポート[10]は中小規模館を事例とすることで前者を補完するものとして位置づけられる。筆者は2016年11月に、Rijksmuseumのデジタル事業の責任者であり、同館のデジタルアーカイブであるRijksstudio[11]の企画発案・運営責任者でもあるPeter Gorgels氏にインタビューを行っている。
以下では、「インパクト評価」という論点からは少し外れるものの、「デジタルアーカイブ」の価値を考えるに当たって重要な知見を提供していると思われるRijksmuseumとRijksstudioについて、ケーススタディほか各資料とインタビュー調査の成果を踏まえて解説を行う。

 Rijksstudioはある意味で大変ラディカルな試みであると言える。Gorgels氏曰く、Rijksmuseumの総コレクション約100万点のうちパブリックドメインに属するものは約95%であるといい、これらについては基本的に全てCC0 1.0を付与することでオープン化を行っているという(参考までに、2017年10月現在でのRijksstudioの提供コンテンツ数は60万点を超えており、この内相当数がパブリックドメインとして公開されていると考えられる)。
この取り組みは必然的に同館が従来行ってきた画像販売に致命的な打撃を与えることとなり、Rijksstudioから提供画像の無償ダウンロードが可能となった2013年を境に販売額は激減、2014年度の販売額は前年から90%近く減少している[12]。また、Rijksstudioの企画時には主にキュレーターからの反発があったというが、その際彼らは高精細画像の無償公開により実際の来館者数が減るのではということを懸念していたという。

 それではなぜ、反発にも関わらずRijksstudioは妥協することなく当初の構想通りに実現することとなったのだろうか。組織論レベルでの答えは同館の意思決定者(Board of Directors)が企画に賛同しトップダウンで館内調整が進められたからであり、経営的には外部から潤沢な予算を獲得することができたためであるが、ここではそもそもの企画の推進力となった、Rijksstudioによってもたらされる価値への期待―価値観―について取り上げたい。

 まずはコストの削減が挙げられる。可能な限りオープン化を進めることで画像の販売・利用申請の受付に発生していたコストを削減することが可能となり、その分の予算を新規サービスの開発に回すことができるようになると判断されたことが、Rijksstudio開設の切っ掛けの一つとなった。

 次いで挙げられるのはミッションの達成という側面である。Gorgels氏によると、Rijksstudioは同館のミッションである「コレクションの民主化」と「人と芸術と歴史をつなぐ」 を達成するために最も効率的な手段であるという。同館ではコレクションを公衆のものであると位置づけているが、その全てを常に公開することは物理的に不可能である。しかし、Rijksstudioではそれが可能となり、かつ可能な限りオープンな形式で公開することで、文字通りコレクションを公衆のものとすることができる。
CC-BYではなくCC0が適用されているのもこの点に理由があるという。

 また、RijksmuseumがRijksstudioの開設に踏み切った主要な要因とされるのが「クオリティ・コントロール」という考え方である。ウェブ上には芸術作品の非公式な(つまり当該作品の所蔵機関を出自とするのではない)画像が氾濫しており、それらは往々にして低品質である。これを問題視し、公式から高品質な画像を公開することで、非公式画像の駆逐を目指すというのが「クオリティ・コントロール」の要旨である。これを説明する象徴的なエピソードとして同館は“Yellow Milkmaid”を取り上げている[13]。
Rijksstudioが始動する以前、Googleで同館の所蔵するフェルメール『牛乳を注ぐ女(The Milkmaid)』を画像検索すると、検索結果には非公式かつ低品質で「黄色く」変色したThe Milkmaidが一面に表示されたという。そしてユーザーの中にはこの低品質な画像こそが本物であり、Rijksmuseumのショップで販売しているポストカードには真のThe Milkmaidが使われていないと信じる者も存在した。
また、ただ公開するだけでなく、WikipediaやFacebookなど多くのユーザーが集まる外部サイトとも積極的に連携することで、公式(つまり出自が明らかなもの)かつ高品質な画像の普及をより一層推し進めてもいる。この背景には、Yellow Milkmaidの様な改変された低品質な画像を排することは、原作品の真正性の確保につながるという、職業倫理的側面を見ることも出来る。

 最後に、可視性の向上という観点も存在する。Gorgels氏はRijksstudioを一種のマーケティングツールとして企画したという。Rijsksstudioを介して多数のユーザーの目に触れる場所で提供データが使われることにより、従来同館が対象としていなかった人々、あるいは同館に関心のなかった人々にもその存在をアピールすることが出来る。これはアウトリーチサービスの一環と捉えることもできるが 、多くのユーザーに対して画像を提供し、その利活用を促進するということは、実際に当該画像のオリジナルを鑑賞したいという要望を喚起することにもつながる。
Gorgels氏曰くこの発想の背後には、ベンヤミンの「アウラ」を基にした「バーチャル・アウラ(Virtual Aura)」という概念が存在するという。同概念を提唱したHazanによると、「複製技術時代」に時空間的・文化的コンテクストから切り離されることでオリジナルの作品だけが持つとされる「アウラ」は消尽したが、WWWを基底とする現代社会において、よりオリジナルに忠実なコピーが流通しかつ人々が自身の手元で自由にそれにアクセスし利用することが可能となることで、新たに「バーチャル・アウラ」と言うべき事象が生じているという[14]。
そしてGorgels氏ひいてはRijksmuseumは、この「バーチャル・アウラ」は人々を原作品から遠ざけるのではなく、逆に原作品へのアクセスを喚起するものと捉えているという。

7.おわりに

 「デジタルアーカイブ」の持つ価値とは何であろうか。Rijksmuseumの価値観はおそらくどの組織でも共有され得るわけではないだろうし、同じRijksstudioを対象とするのであっても例えばユーザーから見た場合の価値はまた異なるものとなろう。価値というのは誰がどのように見るかによって全く異なるものとなりうる。

 プレイブック(およびEIF)は、この様な多様な価値を様々な組織が各々の見方で評価し、かつその評価結果を他者と共有できる様にするための「共通言語」であるという[15]。画一的な指標を強いるのではなく、それぞれの「視点」から幾つもの「レンズ」を通して価値を評価し、「共通言語」によりその意味を理解することができるようになるとされる。

 プレイブックに示される方法論はどの地域・どの組織でも機能するというわけではないだろう(実際、EUという枠組みを離れた場合にこれがどれだけ有効であるかは興味深い点である)。しかしながら、北米、欧州、そして日本[16]においても「インパクト評価」に対する注目が高まっているという状況を鑑みるに、文化機関における「デジタルアーカイブ」事業の評価方法としてこれを検討する価値はあるのではないだろうか。

 プレイブックの冒頭にもあるように「インパクト評価」は困難かつ複雑な領域であると言われるが、本稿がその理解のために幾ばくかでも貢献することができれば幸いである。

[1] https://pro.europeana.eu/page/impact-resources
[2] https://pro.europeana.eu/post/europeana-strategy-2015-2020-impact
[3]Tanner, Simon. Measuring the Impact of Digital Resources: The Balanced Value Impact Model. 2012. https://www.kdl.kcl.ac.uk/fileadmin/documents/pubs/BalancedValueImpactMo...
[4]詳細については例えば次を参照されたし。Kaplan, Robert S.; Norton, David P. The Balanced Scorecard : Translating Strategy into Action. Harvard Business School Press, 1996.
[5]Frey, Bruno. S.; Pommerehne, Waner W. Muses and Market: Explorations in the Economics of the Arts. Blackwell Pub, 1989.
[6]プレイブックの開発者の一人であるHarry Verwayen氏曰く、「戦略的視点」はBVIMひいてはBSCの他に、組織の持続可能的発展のために「社会」「環境」「経済」の3点から評価を行うという”Triple Bottom Line(またはPeople, Planet Profit)”からも強い影響を受けているという。こちらについての詳細は、例えば次を参照されたし。Elkington, John. Cannibals with Forks: The Triple Bottom Line of 21st Century Business. Capstone Publishing Ltd, 1997.
[7] https://pro.europeana.eu/post/impact-assessment-case-study
[8] https://vimeo.com/183833345/0397e5e578
[9] https://pro.europeana.eu/post/democratising-the-rijksmuseum
[10] https://pro.europeana.eu/post/making-impact-on-a-small-budget
[11] https://www.rijksmuseum.nl/en/rijksstudio
[12]同館の年次報告書(Jaarverslagen Rijksmuseum)を元に算出
[13] https://pro.europeana.eu/post/the-problem-of-the-yellow-milkmaid
[14] http://www.museumsandtheweb.com/mw2001/papers/hazan/hazan.html
[15] https://medium.com/impkt/the-impact-of-cultural-heritage-creating-a-comm...
[16]内閣府のもとで「社会的インパクト評価検討ワーキング・グループ」が発足し、国内におけるインパクト評価の普及に向けた取り組みが計画されている。例えば次を参照されたし。 https://www.npo-homepage.go.jp/uploads/social-impact-hyouka-houkoku.pdf

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◇人文情報学イベントカレンダー(■:新規掲載イベント)

【2017年11月】

□2017-11-11(Sat)~2017-11-15(Thu):
TEI2017@Victoria
(於・加国/University of Victoria)
http://hcmc.uvic.ca/tei2017/

□2017-11-17(Fri)~2017-11-19(Sun):
メネストレル 若手研究セミナー≪中世学のネットワークとツール≫および国際シンポジウム≪中世における文化交流-対話から文化の生成へ-≫
(於・奈良県/大和文華館)
http://www.menestrel.fr/spip.php?rubrique1877&lang=fr&art=ja#4864

□2017-11-29(Wed)~2017-12-01(Fri):
台湾DADH国際会議
(於・台湾/National Chengchi University)
http://www.aiecon.org/conference/DADH2017/

【2017年12月】

□2017-12-09(Sat):
The Book in Transition, the East and the West Symposium
(於・東京都/慶應義塾大学 三田キャンパス)
https://sites.google.com/keio.jp/booktrans/cfp

□2017-12-09(Sat)~2017-12-10(Sun):
情報処理学会 人文科学とコンピュータ研究会 じんもんこん2017「人文学の継承と革新を促進する情報学」
(於・大阪府/大阪市立大学 学術情報総合センター)
http://jinmoncom.jp/sympo2017/

Digital Humanities Events カレンダー共同編集人
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小林雄一郎(日本大学生産工学部)
瀬戸寿一(東京大学空間情報科学研究センター)
佐藤 翔(同志社大学免許資格課程センター 助教)
永崎研宣(一般財団法人人文情報学研究所)

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◇イベントレポート「IIIF Japan東京ラウンドテーブル」(2017年10月16日)
http://iiif.jp/20171016roundtable
 (永崎研宣:人文情報学研究所)

 10月16日(月)からの1週間、IIIF Japanと呼ばれるイベントシリーズが東京・京都・福岡にて計5回開催された。いずれも盛況で、IIIFを通じたWebでの高精細画像の共有や活用への関心の高さを感じさせるものであった。本稿では、そのうち、初日の、10月16日(月)のイベントについて簡単にレポートしたい。

 御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターのテラスルームで開催されたこのイベントは、IIIFに主体的に関心を持つ人たちとIIIF協会の中心メンバーが集うディスカッションをメインとする会合であった。午前中は日本人のみで集まり、国文学研究資料館・人文学オープンデータ共同利用センター・同志社大学・東京大学等から、それぞれの取組についての紹介があり、ディスカッションも行うことで、それらに関する情報共有が行われた。

 午後からは、IIIF協会の中心メンバーを迎え、まずは全体像についての紹介が改めて行われた。IIIF協会のSheila Rabun、スタンフォード大学図書館のTom CramerによるIIIF全体の活動についての解説の後、同じくスタンフォード大学図書館のStuart Snydman、Jack Reedと、イェール大学のMichael Appleby、氏らによるIIIF対応ビューワ、IIIFを活用した機会学習等の例、IIIFの仕様についての解説が行われ、さらに、神崎正英氏により、A/Vを中心としたIIIF仕様の拡張の状況についての解説も行われた。
そして、活用事例としてヴァチカン図書館におけるデジタル図書館の状況が同図書館のPaola Manoni氏により紹介された。

 その後、いわゆるワールドカフェ形式により、4つのテーブルに参加者が分かれ、それぞれのテーブルで、IIIF協会関係者と日本からの参加者との間で議論が行われた。間に一度インターバルが置かれ、テーブル換えを行い、参加者は各々2つのテーマのディスカッションに参加することとなった。筆者は「DH教育」のテーブルと「ソフトウェア」のテーブルで議論に参加し、情報交換を行った。他には、国際連携とAPI仕様というテーブルも用意されていた。
全体として、IIIFの海外での状況が日本の参加者の方々に詳しく伝えられ、日本の参加者からは各人の取り組みや考え等がIIIF関係者に伝えられ、双方がIIIFを通じた国際的な画像共有の枠組みについて理解を深めるという、希有な機会になっていたように思う。とりわけ、IIIF対応ビューワにおいてはまだそれほどメジャーになっていないが日本で深い取り組みが行われているLeafletに関して、Leaflet-IIIF開発者のJack Reed氏とIIIF Curation Viewerの開発者である本間淳氏との間で盛り上がっていたようであったことは印象的であった。

 この会は、そのようにして、日本でIIIFに関心を持つ人たちがIIIFの活動を身近に感じる機会になったように思う。この後、iiif.slack.comにおいて初めて、#japanというローカルな非英語圏向けチャネルが設置されることになったのも特筆すべき点だろう。IIIFは国際的にはすでに大きく広がっている取り組みだが、国内でも徐々に広まりつつある。
文化機関がこれに準拠して画像公開するという動きとともに、研究者・研究プロジェクトだけでなく、一般の人々も含めて、Web上のコンテンツに興味をもつ様々な人々が自分の関心に沿ってコンテンツを再編集し、自ら発信していくという形での活用も、今後は広がっていくことだろう。
すでに、人文学オープンデータ共同利用センターで公開されているIIIF Curation Viewerやトロント大学図書館が開発しているOmeka IIIF Toolkit with Mirador、スタンフォード大学図書館のSpotlight、ハーバード大学のHarvard X等、IIIFコンテンツを対象とした様々なコンテンツ編集システムが開発・公開されつつあり、今後、公開したデジタルアーカイブの利活用を考えるなら、IIIFに対応することは日本でもますます重要になっていくだろう。

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◆編集後記(編集室:ふじたまさえ)
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 今月の人文情報学月報はいかがでしたか?ご寄稿いただいた皆さま、ありがとうございました!

 IIIFの盛り上がり、すさまじいものを感じます。画像に関してはまったくの素人ですが、それを使う側にとって使いやすいものが広まればいいなと勝手に思っています。IIIFについてのさまざまな視点からのレポート、楽しみにしています。

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人文情報学月報 [DHM075]【後編】 2017年10月31日(月刊)
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【 ISSN 】2189-1621
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